糸井重里のオススメ本、異例のタイトル伏せて予約販売も“完売”に

[ 2015年11月4日 13:22 ]

糸井重里氏

 コピーライターの糸井重里(66)が内容に惚れ込み、本のタイトルを伏せてネット等で予約販売した本のタイトルが4日、発表された。本のタイトルは篠原勝之さん執筆の「骨風(こっぷう)」。

 「骨風」はゲージツ家のクマさんこと篠原さんが自身の半生をモチーフに書いた連作短編小説集で15年7月に文藝春秋から出版。内容を絶賛した糸井が東京都豊島区の天狼院書店に相談し、タイトル名を伏せて「糸井重里秘本」として売り出すユニークな販売活動を行った。

 10月1日から受付が開始するや、当初予定の1000冊を30時間で完売。5日には追加重版も決定した。「糸井さんが惚れ込んだ本がある。しかし、このままでは多くの読者に知られぬまま過ぎてしまう。相談された書店店主も傑作だと思い、身銭を切ってでもと重版を切望し、版元も熱意に応えて重版に踏み切った」という経緯が反響を呼び、異例の売れ行きとなった。

 一日で発売される新刊が数百冊ある出版業界。ベストセラーになる本は一握りで、内容があっても世に残らない本は数多ある。著名人が作品名を伏せて読者にオススメする販売方法は今後注目を集めるかもしれない。

続きを表示

この記事のフォト

2015年11月4日のニュース