仲代達矢　俳優で５人目の文化勲章「一番喜んでいるのは亡き妻」

文化勲章受章が決まり記者会見する俳優の仲代達矢

　政府は３０日、２０１５年度の文化勲章を、俳優の仲代達矢（８２）やノーベル医学生理学賞受賞の大村智さん（８０）、同物理学賞受賞の梶田隆章さん（５６）ら７人に贈ることを決めた。文化功労者には、俳優・司会・エッセーの黒柳徹子（８２）、脚本の橋田壽賀子氏（９０）、歌舞伎俳優の尾上菊五郎（７３）ら１６人。橋田氏は同分野で初の選出となった。

　仲代は映画「用心棒」「影武者」などに出演し、現代を代表する俳優として活躍。歌舞伎以外の俳優では０５年の故森光子さん、１３年の故高倉健さんらに次いで５人目。仲代は「一番喜んでいるのは亡き妻、宮崎恭子だと思います」と、５７年に結婚し、９６年に他界した妻が愛用した椅子を脇に抱えて喜んだ。

　黒柳は「テレビも文化の一つだと認められて本当にうれしい」と話した。７６年開始の「徹子の部屋」は放送１万回を超えて４０年目を迎えたが、目標は５０周年。「１００歳になっても舞台に出たい」とした。橋田氏は５月で９０歳になり「時代が私の作品を受け入れないんじゃないか」と脚本を書かなくなったが、「素敵な賞を頂いて、書かせてもらえる場所があれば、また書きたいと思います」と語った。