「あんたならやれる」淀川さん薫陶受け橋口亮輔監督7年ぶり新作披露

[ 2015年10月28日 21:36 ]

東京国際映画祭で上映された「恋人たち」のトークショーを行った橋口亮輔監督

 橋口亮輔監督(53)の7年ぶりの新作「恋人たち」(11月14日公開)が28日、第28回東京国際映画祭の「Japan Now」部門でお披露目された。

 自身のワークショップから選抜した新人3人を主役に据え、殺伐とした世間に背を向けながらも人生に希望を見いだそうともがく群像模様を描いた橋口監督。光石研(54)、リリー・フランキー(51)らベテランが脇を固めており、「8割方はワークショップのメンバーで、ずぶの素人もいる。その子らが下手と言われたら失敗なので、皆が同じ世界に生きているようにバランスをとるのが大変だった」と振り返った。

 監督デビュー作「二十才の微熱」(1992年)で、映画評論家の故淀川長治さんに「ファーストシーンを見て傑作と思ったけれど、後がダメ。あんたには根性がない」と酷評された思い出も告白。だが、その後で「1回映画を選んだのなら、最後までやりなさい。あんたならできる」と激励されたそうで、「僕にとっての財産。バカバカしいと思ったこともあったけれど、その言葉で気持ちをくくり直したことが何度もある」と感謝していた。

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2015年10月28日のニュース