長谷川穂積“禁断の選択” 再起2戦目控えフルマラソン挑戦へ

[ 2015年10月21日 09:00 ]

大阪府豊中市内のジムでトレーニングに励む長谷川穂積

 スポーツ選手、芸能人が多数出場する25日号砲の大阪マラソン。42・195キロに自ら挑むには相応の動機があった。午前10時から中継するMBS、午後2時35分からの読売テレビ2局が取り上げるランナーを中心に紹介する。

 2階級を制したボクシングの元世界王者・長谷川穂積(34)は昨年の雪辱を期す。5時間35分20秒。発汗量の多さは減量が付きもののボクシングには長所だがマラソンには不向き。脱水症状を起こしふくらはぎがつって減速した。

 「体力があるのに走れないのはつらかった。克服するにはちゃんと走らないと」

 今回の出場を決めた後、12月11日の再起2戦目(神戸市中央体育館)が決まった。「試合を考えたら出ない方がいい」。禁断の選択と自覚するのだから覚悟のほどがうかがえる。

 手応えはある。5月の再起初戦で29戦無敗の24歳メキシコ人世界ランカーに快勝した。満足感から引退も考えたがその後、筋連動と呼ぶトレーニングに出合った。

 瞬発力が求められるボクシングは例えるなら50メートル走の繰り返しという。ボクシング仕様のメニューがマラソンのタイム向上に直結するとは期待しにくいが、「マラソンでの達成感が自信になる」と担当トレーナーの早川怜氏。再起初戦に比べ、バイクこぎの負荷はすでに2倍。「心拍数も今までどれだけ走っても170だったのがこの前200までいった。今回は走りに集中したい。体に違和感が出たらすぐやめます」。引退か現役続行かで揺れたまま走った昨年とは違う。コースではより自分自身と正面から向き合う現役ボクサー長谷川穂積を見ることができるだろう。

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2015年10月21日のニュース