福山雅治 「結婚=ファンの減少」の図式を崩せるか

[ 2015年10月18日 10:10 ]

吹石一恵との結婚した福山雅治

 福山雅治(46)の突然の結婚には本当に驚かされた。それはファンも同じだったろう。所属事務所アミューズの株価も、一時大幅に下落した。その際に、「結婚がファンクラブやグッズ販売の収入に影響を及ぼす」と理由を分析している経済紙の記事があった。

 「結婚=ファンの減少」という図式が必ずしも成り立つとは限らないが、芸能事務所の関係者は「若ければ若いほど、その後の活動に影響は出る。それを分かっているタレントはすぐに結婚しようとはしないんだけど」とこぼした。その直前には「TOKIO」の国分太一(41)の結婚もあり、「アイドルの結婚」というテーマは世間で大きな話題になった。福山も国分も40代。ここまで独身を貫いたことには拍手を送りたいぐらいだ。

 当然、ファン離れは死活問題になりうる。歌手やアイドルグループは、興行がメーンの活動のひとつ。ファンと会う機会の少ない役者に比べて、ライブやイベントで直接触れ合う機会が多い。CDやライブチケットの売れ行きも、ハッキリとした数字が出る。歌手はファンの増減が目に見えて分かる職業だ。

 そして、ファンの増減の影響を最も受けるであろうものがファンクラブだ。これは事務所を支える大きな収入源。年会費は5000~1万円が一般的。高いとみるか安いとみるかはその人次第だが、1万人が1万円を払えば1億円の収入になる。運営する所属事務所側からすれば、安定した収入が見込めるのだ。

 ある芸能事務所のファンクラブ担当者は「一度加入すると、なかなか辞める人はいない。ほとんどが継続会員ですよ」という。“継続特典”なるものを用意してることも多く、「いざ退会しようと思っても、なかなか踏み切れない人が多いですよ」と明かした。

 会員には会報が送られることや、限定グッズの販売、スペシャルイベントの開催など、様々な利点がある。中でも、多くの会員が重要視しているのが、ライブチケットの優先販売だ。チケットを確実に入手するために、家族の名前などで複数名義で入会している人もいる。ファンクラブの担当者は「退会する時は、ファンを辞める時ではなく、ライブに行かなくなる時というケースも多い」と明かした。

 人気歌手ともなれば、チケットは先行販売だけでほぼ完売状態。興行関係者は「一般発売が何月何日からと発表されていても、先行販売でほとんどが消化されていることが多い。一般発売は決まり事なので必ず行われるが、午前10時の販売スタートの時点で残り枚数が数百枚だけということもある。だから、ファンクラブに入っていなければチケットが入手できないんですよ」と説明した。

 福山のファンクラブにどれだけの会員数がいるかは明かされていない。実際にどれだけ影響があるかは、これから先に分かることだろう。

 だが、激減するとは考えられない。福山は46歳。ファンには同年代が多く、ライブの観客は30代~50代の女性が特に多い。女性同士での来場が圧倒的に多いが、中には旦那さんと思わしき男性と並んで観賞する女性の姿も多々見受けられる。結婚を好意的に見る人が多いのでは、と思うのだ。

 芸能人の結婚はファンを悲しませることがあるのは確かだ。ただ、彼らも1人の人間だ。ある若手俳優のマネジャーにこう言われた。「ファンは“結婚してほしくない”と思っていても、“幸せになってほしくない”とはさすがに思っていないでしょう」。世間に祝福してもらえる結婚をしてほしい。(記者コラム)

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