「ありがとー、渋谷公会堂!」ジュリーが別れの一本締め

[ 2015年10月5日 06:00 ]

渋谷公会堂の建て替え前締めくくりライブで激唱する沢田研二

 「渋公」の愛称で親しまれた東京都渋谷区の「渋谷公会堂」が4日、閉館し、51年の歴史にいったん終止符を打った。この日は歌手の沢田研二(67)が締めくくりのライブを行い、会場の四方八方に一礼。「お別れにお立ち会いいただきありがとうございました」と一本締めを行った。

 ザ・タイガース時代からライブのほか「8時だョ!全員集合」などの収録にも多数参加。70年代「人気番組の収録が行われる月曜日は、隣の交差点がヤングであふれた」という伝説の中心となった。ソロ転向後に1981年から始めた年明けライブは35年間続けた。公会堂は「統計はとっていないが、沢田さんは間違いなく一番多く渋公に立った人」としている。

 長く日本武道館公演の前に踏むべきステップとされ、登竜門的存在だった。沢田は「最初のころ、この会場では動員力がなければできなかった」と懐かしみ「舞台にカーペットが敷いてなければ、チューしたいくらい」と話し、笑わせた。「雪の降る2月26日、ザ・タイガースのメンバーと楽屋でつかみ合いのケンカをしたことを強烈に覚えている」と思い出を語り、「新しいホールは木をふんだんに使い、響きのよい、また僕たち老人の足腰に優しい会場にしてくれたら」と冗談を交え要望。「ありがとー、渋谷公会堂!」と絶叫すると会場は拍手に包まれた。

 5日は関係者のみでセレモニーを行い、順次解体作業に入る。18年度に新公会堂が完成予定。

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