料理の鉄人たちが岸朝子さんの死悼む 道場氏「姉のような存在」

[ 2015年9月29日 07:45 ]

岸朝子さん死去

 ▼道場六三郎氏(「銀座ろくさん亭」オーナー、初代「和食の鉄人」)私がまだ煮方をしているころ、初めてお目にかかりました。55年も前の話です。「料理の鉄人」に私を推挙してくださり、何かにつけてかわいがっていただいて本当に姉のような存在でございました。つい3カ月前も、私の店の試食会に来てくださり、料理を3品ほど召し上がって「もうおなかいっぱい」と言いながら、それでも好きなタバコは最後まで吸っておられました。私より7歳年上の尊敬する先生でした。

 ▼坂井宏行氏(「ラ・ロシェル」オーナーシェフ、「フレンチの鉄人」)1年ほど前に「料理の鉄人」のプロデューサーのしのぶ会でお会いしたのが最後になります。岸さんは凄く穏やかで懐が深くて人を思いやる人。いつも「鉄人は勝つことが使命だろうけど、それだけではなく自分の信じることを楽しんでやるのが大切」と励ましてくださいました。「おいしゅうございます」という言葉は、非常に緊張を強いられる戦いの中で、ホッとする瞬間でした。

 ▼陳建一氏(「赤坂四川飯店」2代目オーナーで「中華の鉄人」)「鉄人」出演は一度はお断りしたが、岸さんに「きっと勉強になる」と説得されてお受けした。私の人生のターニングポイントだった。父(建民氏)の代から30年以上のお付き合い。今年も店の新年会などで何度かお会いした。足が弱っていたようだが、お元気だったのに。突然で驚いています。天国でもおいしい料理をたくさん食べて過ごしてください。

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2015年9月29日のニュース