福山雅治 故郷愛全開!6年ぶり凱旋ライブ「帰ってきたばい、長崎」

[ 2015年8月31日 06:32 ]

故郷・長崎で6年ぶりのライブを行った福山雅治。激しくギターをかき鳴らす

 歌手の福山雅治(46)が30日、故郷、長崎市の稲佐山公園で6年ぶりの凱旋ライブを開いた。

 「帰ってきたばい、長崎!6年ぶりにこの稲佐山に帰ってきたばい!」。飛び出した長崎弁に、芝生席を埋めた観客約1万5000人から「ましゃ~!」と大歓声が起こった。2000年、09年に立った稲佐山に、デビュー25周年の節目に帰還した。

 故郷にこだわったステージだった。序盤から長崎にゆかりのある持ち歌を連発。稲佐山をモチーフにした「約束の丘」、祖母との夏休みの思い出を描いた「蜜柑色の夏休み2015」など7曲。特に思いを込めたのは、地元で初めて歌った「クスノキ」だった。歌詞のモデルは、長崎市の山王神社にそびえる“被爆クスノキ”。

 ♪我が魂は この土に根差し 決して朽ちずに 決して倒れずに――

 強い生命力で成長する大木は、原爆投下の悲劇にも負けなかった被爆者、そして長崎の姿に重なる。

 戦後70年を迎えた今夏、被爆2世の福山の「戦争を忘れてはいけない」という魂のこもった曲に、ファンは静かに聴き入った。福山は被爆クスノキが世界文化遺産になることを願いつつ「皆さんの心の文化遺産として刻まれるといいですね」と穏やかに語った。

 曇天の空が暗くなり雨が強まった際には、内山田洋とクール・ファイブの代表曲「長崎は今日も雨だった」を弾き語りで披露して沸かせた。3時間半で26曲を歌い「また会いましょう!稲佐山!」と再会を約束して締めくくった。

 「長崎には何もない。東京で夢をかなえる」と、18歳で故郷を飛び出してから28年。思いを貫き、いまや長崎を代表する人物の一人となった。当時、東京行きの寝台車に乗ったJR長崎駅には、「おかえりなさい」と横断幕が掲げられていた。

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2015年8月31日のニュース