冷徹な兄役の演技が話題 水上剣星の悪役論「リアルが難しい」

[ 2015年8月20日 09:25 ]

「37・5度の涙」で杉崎優樹役を務める水上剣星

 俳優の水上剣星(31)がTBS「37・5℃の涙」(木曜後9・00) で、悪役を好演中。「7割が悪いのか刑事か」とある意味悪役慣れしている水上だが、現実味ある設定に対する難しさを口にした。

 水上は蓮佛美沙子(24)演じる主役の杉崎桃子の兄・優樹役を務め、母の富美子(浅野温子)とともに一時は杉崎家と縁が切れていた桃子に父の介護を押し付けようとする。これまで「7割が悪いのか刑事か」と悪役を演じた経験は多いものの、「今回が一番リアルかもしれない。自分が罪に思っていないという、そこがものすごく悪いというか」「率直に難しいですね。リアリティがなさ過ぎると安っぽく見えちゃうし」と自身の役柄について分析した。

 浅野とは同局のドラマ「なるようになるさ」でも親子役として共演。「いい親子」だった同作とは違い今回はそろって悪役になったことでギャップは感じたというが「逆に温子さんで良かったなと思いますね。もし温子さんじゃなかったら全然変わってくるだろうし、安心感はすごくあったかな」。

 水上は2歳になる長女を持つ1児の父だが、今回病児保育がテーマということもあり、保育園に長女を連れていくと保育士や保護者からの反響を感じるという。教育の現場を伝えるドラマを好意的に捉える保育士の声がある一方で、「保育園連れて行くときにその時のお母さんたちの目は怖いかな。『あ、あいつだ』みたいな。いつもよりペコペコしちゃったりするんですけど」と笑った。

 近見哲平プロデューサーは「普通に振る舞っていることが怖く見えるようにしたかった」と優樹の役柄を説明し「そういう意味では水上さんは紳士的な方であるんですが、なんか目の奥にあるものっていうのがそういった感じを出せるんじゃないかなと。奥からにじみ出る恐怖というものを自然にやっていただけるんじゃないかなと。たたずまいがいいなと思ったんですよね」と起用理由を語った。

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2015年8月20日のニュース