ピエール瀧 顔で俳優依頼続々…デカく古いジャンクな味

[ 2015年8月16日 11:00 ]

「紙面足ります?」ユーモア満載のピエール瀧

 芸能界を見渡してもトップ級の大きさだ。ピエール瀧(48)の顔。テクノバンド「電気グルーヴ」として20年以上音楽シーンで活躍する一方、最近では俳優としてドラマや映画を席巻。話題の映画「進撃の巨人」でも存在感を発揮するなど、多彩な顔を見せている。

 顔写真をアップで掲載すると伝えると、「紙面足ります?はみ出ちゃうんじゃないですか?」とニヤリ。「この間、水原希子ちゃんと撮った写真を見て爆笑しました。希子ちゃんの顔、俺の半分くらいしかなくて」。「進撃の巨人」で共演した三浦春馬(25)、水原希子(24)ら若手と並ぶと一目瞭然。スクリーンでも圧倒的な存在感で「デカい顔は気に入ってますよ。画面でバッと分かるし、人にも褒められます」と胸を張る。

 同作では、巨人と戦う兵士たちと行動をともにする救護班員ソウダを演じた。戦闘シーンで女性兵を「お嬢さん、危ないよ」と助ける格好いい役。「あんな状況だったら真っ先に逃げますけどね。芝居は自分とは違う人格になれるので楽しんでやってます。自分とかけ離れたキャラクターの最高峰といえば巨人。巨人をやりたかったなぁ」

 ドラマや映画で話題作への出演が相次ぎ、俳優としての評価もうなぎ上り。13年に死刑囚を演じた「凶悪」では毎日映画コンクール、日本アカデミー賞など映画賞で助演男優賞を総なめにしたが、「社会が病んでるんだと思います。頂けるのはありがたいけど、僕みたいなもんがねえ。ギャグのネタが1個増えたなというくらい。“どーも日本アカデミー俳優です”ってライブとかで言えば笑えるじゃないですか」と、どこ吹く風だ。

 今年4月から放送されたNHK「64(ロクヨン)」は誘拐事件に迫る警察広報官役で主演。横山秀夫氏の原作小説で「鬼瓦」と表された主人公を見事体現した。役作りを聞くと「正直、役作りってみんな何をやるの?原作は読むけど、それは必然。デ・ニーロとかが悪いんでしょ。歯をいじったりして、それが役作りってみんな思ってるから」。凶悪犯を演じるために5000ドルかけて歯並びを悪くするなど徹底した役作りで知られる米俳優ロバート・デ・ニーロ(71)の“デニーロ・アプローチ”をバッサリ。「依頼がきた作品の中で楽しめそうなものを選びます。僕はプロの役者じゃないので、楽しめないとキャラクターを掘り下げるのが難しい」と秘けつを明かした。

 オファーが相次ぐ理由を「顔がデカくて古いっていうのと、プロの方たちと比べた時に芝居の違和感とかが奇っ怪に映るんじゃないですか。高級料理ばっかり食ってると、たまにカップラーメンも食べたくなりません?その役目でしょう」と分析。ジャンクな味ほど、人を病みつきにさせる。

 ◆ピエール瀧(たき)本名瀧正則。1967年(昭42)4月8日、静岡市出身の48歳。91年にアルバム「FLASH PAPA」でメジャーデビュー。フジテレビ「ポンキッキーズ」(94~99年)などバラエティーにも出演。07年の日テレ「おじいさん先生」で初主演。主な出演作はNHK「あまちゃん」(13年)、映画「ローレライ」、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなど。大ヒットしたディズニー映画「アナと雪の女王」の日本語版で人気キャラクター、オラフの声を担当。

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