笹崎アナ異例の露出で感じる日テレの変化 寛容にアナ見守る姿勢に

[ 2015年8月7日 12:00 ]

日本テレビの笹崎里菜アナウンサー

 ホステスのアルバイト経験を理由に一時内定を取り消され、法廷闘争の末に入社を勝ち取った日本テレビの新人、笹崎里菜アナウンサー(23)。6月に「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」で“デビュー”して以降、番組やイベントに続々と出演。その度にコメントや表情がスポーツ紙や週刊誌、インターネット上のニュースサイトなどで取り上げられ、視聴者の反応も悪くないようだ。

 当初は懐疑的な目で見ていた同局の局員や関係者も、今では好意的な見方をする人が大半。ある番組のプロデューサーは「先入観があったのは事実。でも一緒に仕事をしてみると、すごく真面目でプロ意識も強い」と評価。別のスタッフも「仕事を離れた後の私服やメークも今どきの女の子としては地味なくらい。本当に常識的な新人という印象」と説明。それでいて抜群の注目度があるのだから「現場が彼女を使おうとするのは当たり前」と語る。

 ただ、同局は新人アナウンサーを厳しく指導し、一人前になってから画面に出すというのがこれまでの方針だった。入社3カ月の新人をこれほど積極的に露出させるのはやっぱり異例だ。

 感じるのは同局のアナウンサーに対する姿勢の変化。4~5年前に比べると、随分寛容な目でアナウンサーを見守っているような気がする。

 そのきっかけになったのは2011年に起きた民放史上異例の事態。羽鳥慎一、西尾由佳理、夏目三久という主力級アナウンサーの連続流出だろう。

 当時の上層部に対する不満が退社の原因だったとされ、同局はその後、長期にわたって看板アナ不在という苦境に陥った。その影響は今も残っており、昨年度の視聴率争いで3冠王に輝いた「民放の雄」にしては「人気アナの頭数が足りない」(同局局員)と言われる。

 上重聡アナが番組の有力スポンサーから利益供与を受けていたと週刊誌に報じられた際、司会を務める情報番組から降板させられなかったのも、こうしたことが影響したと指摘する声もある。

 同局関係者によると、笹崎アナの内定取り消しを決めた当時の人事担当取締役も7月に局外に出されたという。今後、笹崎アナの活躍の場が増えてくるのは間違いなさそうだ。ある局員は「彼女が看板アナに成長すれば、新しい日テレのシンボルになるかもしれない」と期待を寄せている。

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2015年8月7日のニュース