“嫌味な男”竹中直人「ようこそ、わが家へ」別角度から盛り上げた立役者

[ 2015年6月21日 15:33 ]

ドラマを盛り上げた竹中直人

 15日に最終回を迎えたフジテレビ系ドラマ「ようこそ、わが家へ」。視聴率は15・0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と同ドラマ最高の数字で有終の美を飾った。相葉雅紀(32)演じる主人公一家を襲ったストーカーとの闘いを描いたサスペンスドラマは、犯人が一体誰なのかに注目が集まった。その一方でサイドストーリー的に進んだのが、主人公の父を演じた寺尾聰(68)の会社で繰り広げられる横領疑惑の攻防。竹中直人(59)が演じた“真瀬部長”の存在は、ドラマを別の角度から盛り上げた立役者となった。

 原作が大ヒットしたTBS系ドラマ「半沢直樹」の池井戸潤氏とあって、不正に取引された金に関するトリックが巧妙に仕掛けられており「半沢直樹」の大和田常務=香川照之同様、その不正疑惑の張本人・真瀬部長=竹中の悪行をどう暴くのか最後まで視聴者をくぎ付けにした。

 テレビウォッチャー(東京、対象者3000人)の視聴者による回答には、竹中を絶賛する声が多く集まった。「竹中直人が嫌味過ぎる。やはり演技の天才」(35歳・男性)、「竹中直人は悪役も面白い人役も振り切っていてすごい人だなぁと思いました」(26歳・女性)など、これまでコミカルな役柄が多かった竹中だが、また別の顔が見られたことによって1つのドラマを見ながら、2つのストーリーを追っている感覚になったようだ。

 最終回では「お父さんの会社での撃退劇は痛快でした」(61歳・女性)、「父の会社の事件がすっきり解決した事、本当良かった」(42歳・女性)など、誰もが期待していた結果とはいえ、真瀬部長に頭を下げさせたラストに溜飲(りゅういん)を下げた視聴者も多かった。

 月9と竹中直といえば、昨年の「失恋ショコラティエ」に続く2年連続の出演で、06年のヒット作「のだめカンタービレ」ではドイツ人の指揮者を演じるなど、意外にも“貢献度”が高い。役者としての幅の広さは周知のことだが、今後どのような新しい顔を見せてくれるのか、どうアッと言わせてくれるのか。竹中の存在感がドラマの命運を握るケースがこれからも見られそうだ。

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2015年6月21日のニュース