平井理央 2度目のマラソン完走「とんでもなく楽しい経験だった」

[ 2015年6月18日 11:00 ]

インタビューに答える平井理央
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 元フジテレビで現在はフリーとして活躍する平井理央(32)。5月に発売された初エッセー「楽しく、走る。」(新潮社)は昨年11月に挑戦し、見事完走したニューヨーク・シティ・マラソン(NYCM)での2度目のマラソン挑戦をまとめている。マラソンを通じて彼女が感じたこと、今後の活動について思うことを語ってもらった。

 昨年4月、とあるスポーツメーカーの発表会でアスリートたちの中に交じって、トレーニングウェアをまとう平井がいた。「まず完走を目指して、ニューヨークの街を楽しみたい。タイムの設定はしないで、最後まで走り切る。あとはマフィンを食べたいですね」と2度目のフルマラソン挑戦を宣言した時の笑顔は印象的だった。1年以上が過ぎ、見事に6時間1分で走り終え、「楽しく完走しました!」と満面の笑みを浮かべる平井の表情からは充実感があふれている。

 そもそも彼女がマラソンに出会ったのはフジテレビ時代にキャスターを務めていたスポーツニュース「すぽると!」での企画。09年、東京マラソンに挑戦した。シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子さん(42)に師事し、「マジメにストイックに」に取り組んだ結果、4時間57分で完走。「すごく達成感があって、充実した最高の思い出ですけど、あまりにも練習のハードルが高くしすぎてしまって、(終わってから)続けられないと思ってやめてしまったんです」。

 それから月日が流れ、2度目のフルマラソンに挑むことを決めた。再びフルマラソンの挑戦を決めたきっかけは「NYCMというものの存在自体でした。東京マラソンの時のコーチに、世界で一番の市民マラソンって言われているのがNYCMだというのを聞いていて、ずっと気になっていて…」。そもそもニューヨークという街が好きだったこともあり、「マラソンをやってみませんか?というお話をいただいた時に、自分でNYCMを提案しました」。

 その取り組み方は東京マラソンとは180度違うアプローチだった。「自分の中で走ることが苦しい、辛いっていうイメージと強く結びついていた。その概念を楽しいとか、心地いいに変えたいと思ったんです。一生ユルユルと続けていけるような、ランニングとのうまい付き合い方を探したいなと。だから、トレーニングは最低限、装備もミニマムで。あとは誰かと一緒に走る」。実際に大学時代の友人と参加したNYCMを最後まで走りきり、大きく変わった。「マラソンに対するイメージも変わった。42・195キロがどの道も楽しかった。30キロすぎになって“もう終わっちゃう!”って、思わず“また走りたい”と思ってしまったぐらい。マラソンを走っていて、そんなふうに思うことがあるなんて、想像もしていなかった。こんなふうに楽しめるなら自分の人生にマラソンはプラスなのかなって。ニューヨークを走って、旅ランと友ランをかけ合わせると、とんでもない楽しい経験ができることを自分で体験できました」。

 今後、3度目のフルマラソンに挑戦する気持ちは「ありますね」と即答。「ただ、フルマラソンはカラダへのダメージはもちろんある。5年に1回ぐらいのスーパーごほう美みたいな感じでフルマラソンを走って、あとはハーフマラソンぐらいを走っていくっていうのがいいのかなと。ブルゴーニュで給水ポイントにワインが出るハーフマラソンがあるんですけど、それ走ってみたいですね」と目を輝かせた。マラソンに出会った東京マラソンへの再挑戦は「また走ってみたいという気持ちもあるけど、ニューヨークみたいにアゲアゲでランナーを応援したいな」と笑った。

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