認知症の大山のぶ代、肉声公開「頑張ります」親友・徹子涙ぐむ

[ 2015年6月12日 12:05 ]

大山のぶ代

 「ドラえもん」の声で知られる大山のぶ代(81)の認知症を5月13日のラジオ番組で公表した夫で俳優の砂川啓介(78)が12日放送のテレビ朝日「徹子の部屋」(月~金曜正午)に出演。50年来の親友・黒柳徹子(81)はテレビを見ているという大山に向かって「一緒にごはん食べに行きましょう」と呼び掛けた。また、砂川は「預かってきているものがあります」と大山のボイスメッセージを披露した。

 徹子と大山は1960年にスタートしたNHK人形劇「ブーフーウー」で声優として共演以来、55年に及ぶ親交がある。

 番組序盤、徹子が砂川に「あなたがここに出ていらっしゃることは、大山さんはテレビで見ていて分かる?」と尋ねると、砂川は「分かるでしょうけど、すぐ忘れちゃいますね」と返答。徹子はカメラに向かって「大山さん、大山さん、黒柳徹子ですけど。覚えてる?一緒にごはん食べに行きましょう。(私の)芝居は終わっちゃったけど、今度また(友達と)一緒に見に来てくださいね。楽しみにしていますからね」と呼び掛けた。
 
 番組終盤、砂川が「預かってきているものがありまして。僕はまだ聞いていないんですけど、黒柳さんにメッセージが。今の声ですよ」とサプライズで大山の肉声を公開した。

 大山は徹子に対して「チャック(徹子の愛称)、ペコ(自身の愛称)です。お久しぶりです。お元気ですか?啓介さんに(徹子から)ファクスが届いて、ありがとうございます。また番組に啓介さんが出ることになって、よろしくお願いいたします。私も頑張りますから。またね。じゃ、ありがとう」と元気な声で呼び掛けた。

 「何が驚いたって、私の何倍も何倍も記憶力がよくて、おもしろいことを次々に発見する彼女がね、自分で何もできなくなったなんてことが信じられないという思いがしてね。本当に悲しかった。あなたが(大山の認知症を)発表なさった時ね…」。徹子は声を詰まらせ、涙ぐんだ。

 大山は2008年に脳梗塞を発症。約2年前に認知症と判明した。砂川や周囲は脳梗塞の後遺症だと思っていたという。生活のサポートもしている大山の女性マネジャーは「2分前のことを忘れる。料理や入浴は肉体的にできないというよりも、事故などがあるといけないので介助しています」と説明。ただ会話に不自由はないといい「砂川さんの歌に合わせて一緒に歌ったり、元気に明るく生活しています」と話した。

 5月15日に会見した砂川は、大山の近況について「今話したことを覚えていない」などと報告。自宅でアニメ「ドラえもん」を見ているというが、自身がドラえもんの声を務めていたことは「覚えているのかどうか、分からない」。当時の記憶については「ないようだ」と寂しそうに語った。

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