O・コールマン氏死去 フリージャズの巨人

[ 2015年6月12日 05:36 ]

米サックス奏者のオーネット・コールマン氏(AP)

 米紙ニューヨーク・タイムズ電子版などによると、ジャズの米サックス奏者オーネット・コールマン氏が11日、心不全のためニューヨークで死去した。85歳。従来のジャズの発想を覆した自由な演奏スタイルを生み出し「フリージャズの巨人」と呼ばれた。

 南部テキサス州フォートワース生まれで、7歳の時に父親が亡くなった家庭は貧しかった。14歳で安いアルトサックスを手に入れ、ラジオから流れる曲をまねて独学で音楽を学んだ。代表作のアルバム「ジャズ来るべきもの」(1959年)は世界に大きな衝撃を与え、フリージャズの原点となった。

 当初は自由度の高い音楽が共演者らに受け入れられず、メディアを含め非難を浴びた。次第に真価が認められ、ルイ・アームストロングやチャーリー・パーカーらと並ぶジャズの革新者とされる。

 2007年にピュリツァー賞の音楽部門を受賞したほか、01年には優れた芸術家をたたえる高松宮殿下記念世界文化賞が贈られた。(共同)

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