忽那汐里「絆の深さ感じた」 日本・トルコ合作映画でヒロイン

[ 2015年6月4日 07:08 ]

エルトゥールル号の模型を前にした忽那汐里と田中光敏監督

 和歌山県串本町沖でトルコの軍艦「エルトゥールル号」が1890年9月に台風のため沈没した事故から125年になるのを前に同町で3日、追悼式典が開かれ、同事故などを描いた日本・トルコ合作映画「海難1890」(12月5日公開)でヒロインを務める女優・忽那汐里(22)が出席した。

 エルトゥールル号は1890年9月16日、台風のため串本町沖で沈没し、乗組員587人が死亡。救助された69人を住民らが献身的に介抱したことが、両国友好のきっかけになったと言われる。献花終了後、忽那は「串本町やイスタンブールでの撮影中にも思った両国の絆の深さを、式典であらためて感じた」と感慨深げに語った。

 日本・トルコ協会総裁で故寛仁親王の長女彬子さまは、イラン・イラク戦争時の1985年、テヘラン空港に取り残された日本人をトルコ航空が救出したエピソードを紹介。「父は“約100年を経て海で受けた恩を空で返すとはトルコの人たちは粋だ”とおっしゃっていた」と振り返った。

 トルコ議会のジェミル・チチェッキ議長は「危険を顧みず救助した当時の住民に感謝したい」と述べた。

 同作は遭難事故の際の日本人による献身的な救助活動や、イラン・イラク戦争中だった1985年にイラン・テヘラン在留邦人がトルコの救援機に救出された話を通して両国の友好を描く。

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