是枝監督 カンヌ映画祭受賞ならず 妻夫木聡出演作が監督賞

[ 2015年5月25日 03:09 ]

カンヌで写真撮影する「黒衣の刺客」の台湾の侯孝賢(中)と出演者の妻夫木聡(左から3人目)ら(AP)

 第68回カンヌ国際映画祭の授賞式が24日夜(日本時間25日未明)に行われ、コンペティション部門に日本から出品された是枝裕和監督(52)の新作「海街diary」(6月13日公開)は無冠に終わった。最高賞「パルムドール」は、ジャック・オディアール監督(63)の「ディーパン」が受賞した。また、監督賞を、妻夫木聡(34)が出演した「黒衣の刺客」の台湾の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督(68)が受賞した。

 「黒衣の刺客」は、12年から何度かの中断を経て、ついに完成した侯監督初の武侠映画。原作は唐代伝奇小説「聶陰娘」。スー・チー(39)がタイトルロールの女刺客、チャン・チェン(38)が幼なじみの節度使を演じた。 

 是枝監督のコンペ部門への出品は「DISTANCE」「誰も知らない」「そして父になる」に次いで2年ぶり4回目。「誰も知らない」は主演の柳楽優弥(25=当時14)が最優秀男優賞、「そして父になる」は審査員賞に輝いた。今回“3つ目の栄誉”はならなかった。

 「海街―」は吉田秋生氏の同名漫画が原作。鎌倉に住む3姉妹(綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆)が母親違いの妹(広瀬すず)と出会い、同居して家族になる姿を描く。

 審査員特別グランプリはラズロ・ネメス監督の「サウルの息子」。男優賞は「市場の法」のバンサン・ランドン(55)、女優賞は「私の王様」のエマニュエル・ベルコ(47)と「キャロル」のルーニー・マーラ(30)が獲得した。

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