加山雄三悲痛 加瀬さん死去に「俺より先に…順番が違うだろ」

[ 2015年4月23日 05:30 ]

08年の共演作「湘南 海 物語 オヤジ達の伝説」のジャケットでザ・ワイルドワンズと写真に納まる加山雄三。左から2人目が加瀬邦彦さん

 グループサウンズ「ザ・ワイルドワンズ」のリーダーで音楽プロデューサーの加瀬邦彦(かせ・くにひこ)さん(享年74)の訃報から一夜明けた22日、所属事務所が20日に自殺したと発表した。一方、加瀬さんと親しかった加山雄三(78)は「俺より先に行くなんて順番が違うだろ」と書面のコメントに悲しみをにじませた。ワイルドワンズのメンバー3人は23日、都内で会見する。

 同じ神奈川県茅ケ崎市で育ち、同じ慶応高校の後輩だった加瀬さんにギターを教えて以来、公私とも深い絆で結ばれた若大将。21日夜に訃報に接し、「本当にショックで、今はどうやっても心の整理をつけることができない」と胸の張り裂けそうなつらさをぶつけた。

 関係者によると、自殺かもしれないとの情報も耳にしており、「21日は相当にうろたえた様子だった」という。

 何度も共演し、あうんの呼吸で、温かく“弟分”を見守っていた。加瀬さんがオーナーを務める東京・銀座のライブハウス「ケネディハウス」にも月1度ほど定期的に出演。「お弁当をいただくだけでノーギャラ。少しでも支えになればとの思いでした」と関係者。

 加山は「最初に君がギターを教えてくれって言ってきた時、こんなに覚えの悪いやつはいないって思ってたけど、その後いろんなアーティストに曲を提供したりプロデュースしている君を見て、自分の事のように、本当にうれしかったんだよ」と若き日の思い出をつづった。

 昨年夏ごろから加瀬さんの体調が悪化しても努めて平静に接し、同じ舞台に再び立つことを目指していたが、思いはかなわなかった。「加瀬、俺より先に行くなんて順番が違うだろ」と、やるせない思いをぶつけた。

 27日の通夜は仕事の都合で参列できないため、28日の告別式で最後の別れができるように、スケジュールを調整している。25日に予定されている茨城県でのコンサートは傷心を乗り越えて決行するつもりだ。

 また、都内の加瀬さんの自宅には、沢田研二(66)から花が届いた。沢田は加瀬さんプロデュースで「危険なふたり」や「TOKIO」などをヒットさせている。

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