石井光三さん死去、83歳 コント赤信号ら育てる、ラサール涙々

[ 2015年1月14日 05:30 ]

03年、南こうせつ(右)のイベントに飛び入り参加する石井光三さん

 芸能事務所「石井光三オフィス」の会長で、コント赤信号らを育てた石井光三(いしい・みつぞう)さんが6日午後6時5分、肝内胆管がんのため東京都世田谷区の自宅で死去した。83歳。東京都出身。フジテレビ「オレたちひょうきん族」などにも出演し、押しの強い個性的なキャラクターで茶の間でも親しまれた。所属タレントを代表し、ラサール石井(59)が13日、都内で会見し、涙ながらにしのんだ。

 事務所社長で次女の久美子さん(47)によると、2年ほど前から肝臓の数値が急激に悪化し、がんが発覚。在宅医療を中心に闘病していた。

 がんの告知を受けた際も「満足した人生やったので、このまま逝けまへんか」と話すなど、「ひょうきん族」で知られた豪快さは変わらなかったという。闘病中は、同番組で共演したビートたけし(67)や明石家さんま(59)らが病状を気遣って連絡してきたが、「まだ生きとると言うといてくれ!」と、詳細は明かさなかった。

 最期まであまり苦しまなかったといい、妻の秀子さん(72)と、久美子さん以外の娘2人にみとられながら息を引き取った。通夜、葬儀は近親者のみで済ませた。喪主は秀子さん。後日、お別れの会を開催する方向で検討している。

 石井さんに見いだされたラサールは会見で、「コント赤信号、石井さんがいなかったら今ここにはいない」と目を潤ませた。11日の葬儀には渡辺正行(58)と小宮孝泰(58)も参列し、3人そろって棺を運んだ。「最初に会ったのはストリップ劇場。“君らオモロイなぁ!”と声をかけられて。まさかマネジャーになるとは思わなかった」と懐かしんだ。

 最後に会ったのは13年10月、所属タレントが勢ぞろいした石井さんの誕生日会。「(12年1月に)結婚したことを報告したら“えらいことやったな”と言っていただいた。もうちょっと元気でいてくれると思ったんですけど…」と言葉を詰まらせた。

 「4人で赤信号や、と言っていて、ギャラも4等分でした。ほかにもいっぱいタレントを手がけたけど、自分のギャラには一切せず、事務所の準備金として蓄えていた」と人柄をしのんだ。「本当に一生懸命やってこられたので、亡くなったというより、やっと休みが来たんだなと思います」と続け、目を潤ませた。

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