貫いた男の美学「命が短くなっても菅原文太じゃなきゃいけない」

[ 2014年12月2日 07:40 ]

72年3月、「現代やくざ・人斬り与太」・公開撮影に臨む菅原文太さん
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 菅原文太さんは生前、親しい人たちに「限られた命、菅原文太らしく生きたい」と明かしていた。

 07年の膀胱(ぼうこう)がん発症時に相談したのが諏訪中央病院(長野県茅野市)の鎌田實名誉院長(66)。「膀胱全摘はしたくないと言うので、放射線や抗がん剤による温存療法に詳しい先生を紹介しました」。その時に文太さんは「たとえ命が短くなっても、菅原文太は菅原文太じゃなきゃいけない」と言ったという。

 高倉健さん同様、役柄のイメージを最後まで大切にし、「そこに彼の美学があった。私と会う時、病気の話はほとんどしませんでした。肝臓がんについても自分で納得していたのでしょう。自分の命にあたふたすることなく、毅然(きぜん)と受け止め、限られた命の中で自分が何をすべきなのかを考えていた。本当に男らしい、男の中の男でした」としのんだ。

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