文太さん 被災者支援と脱原発運動に尽力…国や政治に苦言も

[ 2014年12月2日 05:30 ]

13年、脱原発を掲げた参院選候補者を応援する菅原文太さん
Photo By スポニチ

 菅原文太さん(享年81)は震災発生から3カ月後の11年6月には、福島県浪江町や南相馬市から宮城県丸森町の廃校に避難中の住民らを訪問した松本龍防災担当相(当時)に同行。被災者を激励した。

 同月、岩手、宮城、福島3県の被災者の他県への移住支援を発表したNPO法人による会見に俳優西田敏行(67)と出席。「原発の是非を問う国民投票をすべき。ドイツもイタリアも脱原発を決めた」と話し、脱原発を訴えた。12年2月の俳優引退宣言時には被災地の復興が遅れていることに対し「肝心の国や政治、行政が無力で、どうしてなんだろうと思う」と苦言を呈した。

 今年4月には細川護煕元首相と小泉純一郎元首相の2人が設立した脱原発をめざす一般社団法人「自然エネルギー推進会議」の発起人の一人に名を連ね、最後まで脱原発運動と被災者支援に努めた。

 ▼加藤登紀子(「ふるさと回帰支援センター」でともに役員)ずっしりとした存在感が忘れられません。東日本大震災の後、農業に軸足を置いた日本の未来を開くために、生活を懸けて尽力されたこと、本当にありがたく思っています。文太さんの志を受け継いでいくことを胸に、心からご冥福お祈りします。

続きを表示

2014年12月2日のニュース