「朝まで生テレビ!」で評論家出演中止 テレビ朝日「質問偏る」

[ 2014年11月28日 23:00 ]

 衆院選をテーマにしたテレビ朝日系の討論番組「朝まで生テレビ!」(29日未明放送)で、パネリストとして出演予定だった評論家の荻上チキさんが「(政治家ではない)ゲストの質問が一つの党に偏るなどして、公平性を担保できなくなる恐れがある」としてテレ朝側から出演を取り消されていたことが28日、荻上さんへの取材で分かった。

 ほかにタレントの小島慶子さんの出演も取りやめになっており、パネリストは政治家のみとなった。荻上さんは「ゲストが僕だからではなく、文化人枠をやめたと説明された。しかし、議員だけでないと中立性を保てないというのでは、討論番組の幅を狭めてしまう」と疑問を呈している。

 テレビ朝日広報部は「放送に至る過程については、従来お話ししていません」としている。

 衆院選のテレビ報道をめぐっては、自民党が出演者の選定や街頭インタビューなど具体的な項目を挙げ、選挙期間中の報道の公平性を確保するよう求める文書を、解散前日の20日付で在京各局に渡していた。

 荻上さんによると、衆院が解散された21日に出演を依頼されたが、27日に「局の方針で決まった」と番組スタッフから告げられたという。

 「朝まで生テレビ!」は田原総一朗さんを司会に、意見の分かれるテーマについて徹底討論する生放送の番組。選挙をテーマにした回では、各党の議員に評論家らが加わるのが通例で、昨年の参院選の際も、荻上さんとジャーナリストの津田大介さんが参加していた。

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2014年11月28日のニュース