リリー・フランキー 出演作「野火」を見て「塚本晋也監督の潔さに感服」

[ 2014年11月22日 20:22 ]

舞台挨拶を行ったリリー・フランキー

 イラストレーターで俳優のリリー・フランキー(51)が22日、東京・有楽町朝日ホールで開幕した映画祭「第15回東京フィルメックス」のオープニング作品「野火」(来年7月25日公開)の上映前に舞台挨拶を行った。

塚本晋也監督・主演で、「全く金のない状態から多くの方の熱い協力で完成させることができた」という野心作。その協力者の1人であるリリーは、「塚本さんの人柄や才能で、その後の自分の行動が変わってきた部分もあるので、呼んでもらって光栄だった」と振り返った。

第2次世界大戦末期、フィリピン・レイテ島に取り残された日本兵の壮絶な逃避行を描いており、ワールドプレミアとなった今年9月のベネチア国際映画祭にも同行。「完成した作品を見た時に、絶対に商業映画にできないものを、こうあるべきという表現で完成させたことが痛快。見る方にイマジネーションを与え、人間の悪意、誠意をゆだねる潔さに感服した」と、映画化に約20年をかけた塚本監督の執念を称えた。

塚本監督も、「(見終わって)げんなりされるのは、100%決まっている。それくらい暴力はポイントで使っているが、戦争が始まればこんなものでは済まされないという気持ちが強かった。暴力は映画の中で十分という気持ちの表れです」と自信のほどを訴えていた。

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2014年11月22日のニュース