「宮本武蔵」で恋人役・三島ゆり子涙…東映京都撮影所献花台に350人

[ 2014年11月20日 08:24 ]

東映京都撮影所内に設けられた高倉健さんの献花台

 東映京都撮影所にも献花台が設置され、東映の元社長・高岩淡氏(84)ら映画関係者350人が訪れた。祭壇中央には映画「日本侠客伝」シリーズの高倉さんの写真、脇には「高倉健さんありがとう」の言葉と同撮影所での高倉さんの写真が並んだ。

 前日にテレビで訃報を知ったという女優の三島ゆり子(73)は、「東映ニューフェイス」の5期後輩にあたり、「健さんはいつまでも仕事している人だと思っていた。最後まで素敵なまま逝かれて立派」と言葉を詰まらせた。

 映画「宮本武蔵 巌流島の決斗」で佐々木小次郎役だった高倉さんの「恋人役を務めたことが誇り」と振り返り、“撮影現場で座らない”と噂された高倉さんだが「当時は座ってらっしゃいましたよ」と明かした。「現場ではセクハラする俳優さんもいる中、健さんは清廉潔白。偉そうにもせず、紳士でした」と、人柄も絶賛した。

 映画「あゝ同期の桜」などで高倉さんと現場を共にした映画監督の中島貞夫氏(80)は、「時代劇のチャンバラと違い、大上段にズバッと刀を振る健さんの姿は新鮮で迫力があった。その後の任侠映画の立ち回りの先駆となった」と称えた。「役を演じるというより、自身を投影する希有(けう)な俳優。自分の価値観と違う人物像は演じない。(役での)義理人情や折り目正しい一本気な男というのは、健さん自身の体質にあった」と語った。

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