たかじんさん闘病全容が明らかに…最後の741日、百田尚樹氏が描く

[ 2014年11月7日 05:30 ]

昨年10月5日、やしきたかじんさんの64歳の誕生日を祝うさくらさん。この3カ月後にたかじんさんは亡くなった

 今年1月に他界した歌手やしきたかじんさん(享年64)の壮絶な闘病生活の真相と、亡くなる3カ月前に極秘結婚していた謎の女性の正体が明らかになった。ベストセラー作家の百田尚樹氏(58)がたかじんさんの残した膨大なメモと看病日記を基に取材し、2人が一度もSEXをしないまま結婚し死別したことなど衝撃的な事実が判明。7日発売の新著「殉愛」(幻冬舎)で赤裸々にしている。

 名うての遊び人として知られた「浪速の視聴率男」たかじんさんの“最後の女”が、32歳年下の妻さくらさん(32)。食道がんで闘病中のたかじんさんと亡くなる3カ月前に極秘で結婚し、たかじんさんの娘との確執もあったため「遺産目当て」などと週刊誌で報じられたが、その素顔も2人の出会いもベールに包まれていた。

 たかじんさんの死から10カ月。全てを明らかにしたのは「永遠の0」「海賊とよばれた男」などの著書で知られる百田氏。「メモ魔」だったたかじんさんが残した1000枚をはるかに超える膨大なメモと、さくらさんが2年間1日も休まず記した看病日記を基に300時間を超える関係者への取材を重ね、登場人物のほとんどが実名で登場する完全なノンフィクション本にまとめた。

 その内容は衝撃的だ。さくらさんがイタリアでネイルサロンを経営するネイリストだったこと、2人は犬好きが集まるウェブサイトを通じて知り合ったこと、初めて2人で会った日にたかじんさんがいきなりプロポーズし、出会いから3週間後に食道がんが見つかったことなどが詳細に書かれている。一部でさくらさんが「韓国人」と報じられたことについては「日本国籍」としている。

 2人が過ごしたのは741日間。そのほとんどが闘病生活で、肉体関係も愛撫さえないまま同棲を始めて結婚し、一度もSEXをしないまま死別。毎晩さくらさんの足裏オイルマッサージで眠り、新婚初夜もただ抱き合ったまま眠ったという。交際から1年近くたった2012年11月に2人でハワイへ旅立つ前、たかじんさんはメモに「さくら以外とはええ、死ぬ前にさくらとやりたい。そのまま腹上死もええ、ハワイで何とかする!」と書いたが、できなかった。ただ、その一方で別の女と浮気はしており「くわえてくれる」「処理」などの言葉が記録で残っている。さくらさんがそのたびに「私は家政婦かヘルパーか」と苦しんだ様子も描かれている。

 それでも彼女は献身的な看病を続け、ひとりでみとった時の様子も詳細に記述。「アイラブユー」が最期の言葉となったという。幻冬舎は最近の初版では異例の25万部を発行する。

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