錦織も変えた松岡氏の鬼合宿再び「あきらめるな」精神鍛錬のワケ

[ 2014年10月18日 08:00 ]

「キッズテニス合宿」第2弾を開催、熱血指導を行う松岡修造氏(C)TBS

 スポーツキャスターの松岡修造氏(46)が18日放送のTBS「炎の体育会TV2時間SP」(後7・00)に出演。昨年9月の放送に続く「キッズテニス合宿」第2弾を開催する。今年の全米オープンテニス男子シングルスで準優勝した錦織圭(24=日清食品)もかつて参加した男子トップジュニア強化合宿「修造チャレンジ」に通じる企画。松岡氏は“鬼”と化し、6人の子どもを心技体から鍛え直す。愛情あふれるスパルタ熱血指導に、子どもたちも時に涙を流しながら必死に食らいつく。松岡氏が最も重視するのはメンタル。そこには自らの“苦い経験”があった。

 「親にとってはよ、おまえがあきらめる方がよっぽど悲しいんだ!」「おまえのお母さんとテニスしてんじゃねえんだよ。おまえがやりたいかどうかだろ!」。松岡氏の熱いゲキが飛ぶ。

 「今の“弱い”自分を変えたい」。1700人の応募の中から、小学4~6年の6人の子どもが選ばれた。2泊3日の合宿は8月中旬、静岡・伊豆高原で行われた。

 松岡氏自らエンターテインメント性あふれる合宿練習メニューを考案。サーブ練習は、今年の大ヒット映画にちなみ「アナ雪(アナ行)サーブ」と命名したユニークなもの。コートに置かれた壁にある大きな穴を通すと、自然とサーブが入る確率が上がる。また、熊本県のキャラクター「くまモン」が登場する練習もある。

 松岡氏の理論によると、メンタルが形成される大事な時期は小学3~6年という。錦織が「修造チャレンジ」に参加したのも11歳の時だった。今回のキッズ合宿中も「あきらめるな」「自分を信じろ」をキーワードに、徹底的に精神面を“シゴイた”。

 総合演出を務める同局制作局の田口健介氏が解説する。松岡氏は1995年、ウィンブルドンで8強入り。準々決勝はピート・サンプラスを相手に第1セットを7―6で先取したものの、3―6、4―6、2―6で惜敗した。

 「修造さんはメンタルが弱く『あきらめるな』『自分を信じろ』といったキーワードを教え続けられてきた。修造さんがよく言うのは『弱い自分がいたから(人を)教えられる』と」。松岡氏は「修造チャレンジ」で錦織らにメンタルの重要性を伝授。それは今回のキッズ合宿でも変わらない。

 「修造さんは試合前に心が弱くなる自分がいるから、講師が吹き込んでくれた『あきらめるな』『自分を信じろ』という音声を聞いたり、自分のマインドを高める音楽を聞いたりとかして試合に挑んだ。そこが修造さんの原点だと思います」。己の弱点を認識していたからこそ、子どもたちを“追い込み”心を鍛えたのだった。

 キッズ合宿は今年1月から打ち合わせを始めた熱の入れよう。松岡氏は「今年、これで1年が終わったと言ってもいいぐらい一番、全力を出した。燃え尽きるぐらい、この合宿に力を注ぎ込みました」と全身全霊を懸けた。番組スタッフも「半期に一度、もしくは1年に一度の力の入った企画」と手応え。終盤には親から子への手紙で、感動も。これを見逃す手はない。

 スタジオゲストは仲間由紀恵(34)佐藤隆太(34)ら。

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