「歌ネタ王」に手賀沼ジュン 芸歴13年、回文ソングで頂点獲った

[ 2014年9月4日 08:17 ]

「歌ネタ王決定戦2014」を制覇した手賀沼ジュン(中)と司会の小籔千豊(左)、後藤輝基

 笑いと音楽を融合させた「歌ネタ王決定戦2014」決勝が3日、大阪市内であり、始めから読んでも終わりから読んでも文字が同じ「回文ネタ」で爆笑をさらった手賀沼ジュン(35)が1069組の頂点に立った。優勝の瞬間、「何が起きたのか…」と絶句。目を潤ませ「回文Vか」とこちらも回文ネタで喜びを示した。

 第1ステージ、テレビで歌うのも初めてという手賀沼の出番前に機械トラブルが発生した。回文を映写するモニターが停止したため出番が最後になったが、「おかげでリラックスできた」とプラス思考で乗り越えた。

 演歌調の曲に乗せ「安倍にニベア」「野茂の酢の物」と熱唱し、1位突破。昨年覇者で吉本新喜劇座長のすっちー(42)と松浦真也(38)によるユニット「すち子&真也」との最終決戦ではヒップホップ調に歌い上げ、強敵に5点差をつけるこの日最高587点を叩き出した。

 早大時代、小島よしお(33)らと結成したコントグループ「WAGE」の元メンバー。06年に解散し、ソロ転向したが本業では月収3万円。時給1300円のコールセンターで週4日バイトした。小島からは決勝前、焼き肉店での決起集会で激励を受けて臨んだ。

 優勝後の会見では賞金300万円の歓喜より「機械トラブルで出番が早まった、すち子&真也さんには申し訳なかった」とライバルの不運を気遣った。芸歴13年目の苦労がにじみでた戴冠劇だった。

 ◆手賀沼 ジュン(てがぬま・じゅん、本名野中淳=のなか・じゅん)1979年(昭54)7月24日、ネパール生まれ、千葉県柏市育ち。早稲田大卒。01年デビュー。

 ≪すち子&真也連覇ならず2位≫連覇を逃したすち子&真也は警察官に扮し、立てこもり犯に自首を促すベタベタな新喜劇ネタで勝負した。1本目573点、最終決戦582点と高得点を連発し、審査員の志村けん(64)から「ただただ面白い」と絶賛されたが、届かなかった。一昨年秋からスポニチ本紙で競馬G1コラムを担当するじゃい(42)がメンバーの「インスタントジョンソン」は568点で惜しくも第1ステージ3位。JRA「WIN5」で今年1月、4432万円を的中させた勝負強さは不発だった。

 ▼審査方法 審査員は志村けん、間寛平、オール阪神、コロッケ、清水ミチコ、はるな愛の6人。持ち点はそれぞれ100点で計600点満点。予選を突破した8組が第1ステージで順番にネタを披露し、その得点上位2組が最終決戦に進む。同点の場合は7月26、27日に大阪で、今月1日に都内で行われた準決勝の成績上位者を優先。ネタ時間は3分。

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2014年9月4日のニュース