蘭寿とむ 20年ぶりスカート体験告白「違和感にスースーする」

[ 2014年8月6日 09:30 ]

トークショーで会場を沸かせる元花組トップの蘭寿とむ

 宝塚歌劇創立100周年を記念した「宝塚歌劇100年展~夢、かがやきつづけて~」(毎日新聞社など主催、スポーツニッポン新聞社など後援)が5日、神戸市の兵庫県立美術館で開幕し、5月に退団したばかりの元花組トップスター蘭寿とむ(38)が記念トークショーを行った。会場には歌劇団の代表作「ベルサイユのばら」のオスカル部屋や、大階段の再現コーナーなど約600点の展示物が並び大勢のファンのため息を誘った。同展は9月28日まで開催される。

 華やかな「宝塚歌劇100年」の歴史をギュッと詰め込んだ夢の空間が神戸に誕生した。

 開幕記念トークショーには、5月に退団したばかりの蘭寿が登場。現役時代より、少し髪は伸びたが圧倒するスタイルと存在感は相変わらず。それでもサヨナラ公演の舞台写真や、自分が着ていた衣装などを見て「3カ月前までやっていたのがウソみたいですね。もう懐かしい感覚でした」と、早くもファンモードに戻っていた。

 壇上では音楽学校や初舞台の思い出、新人公演時代など約50分にわたり披露。「音楽学校時代、取材がある日に蝶ネクタイを忘れてゾッとしました。今でも同期に言われます」、「新人公演初主役の時は銀橋で歌を歌ってオケボックスに落ちそうになりました」など最も倍率が高かった48・2倍を突破し、首席で入団した“超優等生”とは思えないエピソードの連続に客席も笑いに包まれた。

 トップスター時代は移動も車が多かったため「(退団して)やっとパスモ買いました。初めて(改札を)通った時はちょっと緊張しましたね」と明かし、高校生の時以来、約20年ぶりにはいたスカートに「何とも言えない違和感にスースーする感じ。自分の目が慣れてなくて恥ずかしかった」と男役スターならではの裏話で会場を沸かせた。

 さらに「ベルばら」の生みの親で宝塚歌劇団特別顧問・植田紳爾氏(81)も記念講演会を行い、当時の思い出話などを披露した。

 展示会場には1914年(大3)の第1回公演「ドンブラコ」の舞台写真や楽譜をはじめ、戦前の貴重なパンフレットの数々から、春日野八千代さんや越路吹雪さん、乙羽信子さんら大スターの当時のポートレートなどが満載。さらには宝塚大劇場の大階段の一部を再現し、スターが背負う羽飾りを背負い記念撮影できるコーナーや、「ベルばら」のオスカル部屋の再現など“体験コーナー”もあり、ファンが長蛇の列をつくっていた。

 テープカットには井戸敏三兵庫県知事(68)や宝塚歌劇団の小林公一理事長(54)も出席。小林理事長は「100年歩んできた道に思いをはせ、未来に向かって発展していく姿を見守ってください」などとあいさつ、劇団のさらなる発展を誓った。

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