よみがえったレツゴー三匹 角座1周年で“レジェンド”8組再現

[ 2014年8月2日 07:33 ]

レツゴーじゅんさんに扮したシンデレラエキスプレスの渡辺裕薫(左)と、長作役の松井成行(右)は、正児役の「コンチェルト」足立征夫に激しいツッコミ

 開場1周年を迎えた大阪・ミナミにある松竹芸能の劇場「道頓堀角座」で1日、漫才トリオ「レツゴー三匹」ら往年の漫才が“復活”した。記念興行の特別企画で、一世を風靡(ふうび)した人気漫才師8組を松竹のベテラン、若手芸人が約20分、ノンストップで再現。かつての角座に響いた「宮川左近ショー」や「かしまし娘」の音曲漫才など懐かしのネタが新劇場でよみがえった。

 トリは“レツゴー三匹”だ。5月に急逝した、じゅんさんをしのぶ意味合いも含んだ2分間。「シンデレラエキスプレス」の渡辺裕薫(46)と松井成行(49)が、じゅんさん、レツゴー長作(70)をそれぞれ担当。当時のレツゴー正児(73)に似ているとの理由で「コンチェルト」の足立征夫(34)が抜てきされた。

 3人は、DVDなど過去の映像で動きやしぐさを分析し、ネタ合わせなど約1カ月かけて準備。レツゴー三匹が1975年ごろに実際に着用していた緑色の衣装を用意するこだわりようで、「じゅんでーす」「長作でーす」「三波春夫でございます」の名口上も披露。直後に正児の両頬をどつく場面も再現した。

 渡辺はデビュー直後からの約25年、目をかけてもらったといい、「何度も食事に連れて行ってもらったし、じゅんさんには“雰囲気出てきたな”って言葉をかけてもらった」と回想。「レジェンドの三匹師匠をやらせてもらうというのは重みがあったけど、師匠たちを思い出してもらうきっかけになれば」と語った。

 今回の企画は「平成とんぼりアワー!懐かし芸人ヒットパレード」と題し、DVD「伝説の昭和上方漫才 松竹名人会」の収録ネタをアレンジ。「フラワーショウ」「春やすこ・けいこ」「正司敏江・玲児」ら8組が20分ノンストップで登場し、♪うちら陽気な、かしまし娘~のフレーズでおなじみの「かしまし娘」のテーマソングも会場を沸かせた。

 この日は22組35人が出演。レツゴー三匹が活躍した60~70年代のかつての角座は客席数1000人規模の大演芸場として人気を集めた。舞台袖から観劇した酒井くにお(66)は、「みんな、よう似てた。懐かしかったわ」。横山ひろし(67)は「角座が5年、10年、50年と長く続くように」と“演芸の角座”の復活を願っていた。

 ≪ベテラン禁断トークも≫記念興行は3日間開催され、2日は落語家の桂福団治(73)、桂春之輔(66)らが出演する「角座月夜はなしの会~松竹夏の落語祭り~」。最終日の3日は、初日同様に懐かしの漫才を再現するコーナーのほか、「角座大感謝祭 今夜はしゃべりまくりの2時間SP」と題した夜公演を実施。酒井くにお・とおる、海原はるか・かなたらベテランが登場し、禁断のトークを披露する。

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2014年8月2日のニュース