【坂本龍一 がん発表コメント全文】活動休止は「苦渋の選択」

[ 2014年7月10日 11:59 ]

がんを患っていることが分かった坂本龍一

 世界的音楽家の坂本龍一(62)が中咽頭がんであることを10日、公式サイトで発表した。コメント全文は以下の通り。

 みなさまへ

 6月末のこと、わたしには中咽頭癌があることがわかり、熟慮の末、しばらく治療に専念することにいたしました。多くのみなさまには、多大なご迷惑をおかけすることは深く承知していますが、自分の身体あっての仕事ですから、このような苦渋の選択をせざるをえませんでした。

 特に2年あまり精魂傾けて準備してきた札幌国際芸術祭2014はまもなく開催されますが、わたしはその場に立ち会うことができなくなりました。実行委員会会長である札幌市の上田市長、市民のみなさか、事務局関係者、ご参加くださるアーティスト、関係する全てのみなさまに心よりお詫び申し上げます。わたしは会場には参れませんが、全プログラムは最良の形でお届けすることをお約束します。芸術祭をみなさまの手でお育ていただければ幸いに存じます。

 さらに7月30日にパークハイアット東京の20周年記念ライブを予定しておりました。このために書き下ろした楽曲も完成し、ホテルでお客様と20周年をお祝いすることを楽しみにしておりました。そのような祝いの時にライブを中止せざるを得ないことは申し訳なく、また残念でなりません。ホテル関係者のみなさま、ご来場予定のお客さまに陳謝いたします。

 他にも、現在抱えている仕事、プロジェクトにかかわる全ての関係者のみなさまに、多大なご迷惑をおかけすることを深くお詫びいたします。

 必ずきちんと治して戻ってまいります。どうかしばらくの間、静かに見守っていただけたら幸甚です。

 2014年7月10日
 坂本龍一

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