樹里咲穂 ミュージカルで肉食系キャラ、それでも「心は乙女」演じる

[ 2014年6月23日 08:15 ]

「天才執事 ジーヴス」でオノリア・グロソップ役を演じる樹里咲穂

 7月4~13日に日本初演を迎えるミュージカル「天才執事 ジーヴス」(東京・日生劇場、スポニチ主催)で主演のウエンツ瑛士(28)の元婚約者オノリア・グロソップ役を演じる女優の樹里咲穂(42)が、舞台への意気込みを語った。

 同作品は、ウエンツ演じる英国貴族と里見浩太朗(77)扮する執事が繰り広げるコメディー。この2人を軸に、樹里、右近健一(46)、高橋愛(27)、モト冬樹(63)、なだぎ武(43)ら個性豊かな出演者が抱腹絶倒のストーリーを展開する。

 樹里は主人公の元ファイアンセという設定。貴族社会の中、望んだ婚約ではなかったことで結婚はご破算、それでも自身は肉食系のキャラクターで「心は乙女。力強いけど賢い女性」を演じる。婚約が成就しなかったことで、逆に主人公と距離を置きあらためて思いを寄せる場面も。

 劇中劇が展開される今作は、舞台装置や小道具も教会の設定とあってシンプル。樹里にとっては「その分、自由に表現できる」と想像力をたくましくして、さらなる仕掛け、面白さを追求していく。

 共演するウエンツについては「いじられ上手。典型的な“いい人”」と評し、里見には「立ち姿が美しい」と時代劇俳優のイメージとは一味違うベテランの姿を見た。

 樹里は最後に「小気味いい芝居のテンポ、イギリスならではのノリ、ナンセンスなところもあったりして、そこも一緒に楽しんで欲しい。心のマッサージになるように見ていただければ」と、近づく公演への思いを語った。

 ◆樹里 咲穂(じゅり・さきほ)大阪府出身。1990年宝塚歌劇団「ベルサイユのばら」で初舞台。伸びやかな歌声と優れたダンス、豊かな表情と演技力を武器に男役ながら女役もこなし、幅広い役柄を演じた男役スター。05年主演を務めた「Ernest in Love」を最後に退団。現在は見事な歌唱力が認められ、多くのミュージカル作品に出演し好評を得ている。主な作品は「イン・ザ・ハイツ」(TETSUHARU演出)、「有頂天家族」(松村武演出)、「新幹線おそうじの天使たち」(吉川徹演出)「プロミセス・プロミセス」(田尾下哲演出)、「DREAM BOYS」(ジャニー喜多川演出)、「ファントム」(鈴木勝秀演出)、「アイ・ガット・マーマン」(宮本亜門演出)、「サイド・ショウ」(板垣恭一演出)ほか。またCS放送では、高視聴率トーク番組のレギュラーを持ち、エンターテイナーぶりを発揮。今年9~10月には「オン・ザ・タウン」出演予定。

 ◆「天才執事 ジーヴス」 1975年、英国で小説を基に製作された演目。作曲は「オペラ座の怪人」などで知られる大物アンドリュー・ロイド=ウェバー氏。作詞は英人気劇作家のアラン・エイクボーン氏が手掛けた。2001年にブロードウェーに進出。本公演が日本初上陸となる。欧米では「間抜けで楽しいドタバタ劇」「最高に明るいこのミュージカルの魅力は本物」「気ままで目まぐるしいエネルギッシュな展開」「このミュージカルを見た夜は、陽気な気分に包まれた」と評されている。

 ≪ストーリー≫教会のホールで主人公バーティ・ウースター(ウエンツ)が演奏会を開こうとした矢先、彼が使う予定だったバンジョーが消えてしまう。バーティに仕える賢く冷静な執事ジーヴス(里見)が観客を楽しませるために代わりに提案したのが即興劇。バーティが友人たちの恋を成就させるため悪戦苦闘した武勇伝を披露しようというのだ。かくして、バーティの友人役として演奏会のスタッフまでもステージに巻き込み、ジーヴスが脚本家、演出家、舞台監督をこなすという即興劇の狂想曲が幕を開ける。

 チケットの取り扱いはホリプロチケットセンター=(電)03(3490)4949=まで。

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