演出家の深町幸男さん死去 83歳 NHK「夢千代日記」など

[ 2014年6月22日 17:33 ]

演出家の深町幸男さん(2003年撮影)

 NHKのドラマ「夢千代日記」「あ・うん」などを手掛けた演出家の深町幸男(ふかまち・ゆきお)さんが亡くなったことが22日、分かった。83歳。東京都出身。

 関係者によると21日夕、東京都内の自宅で倒れているのが見つかった。病死とみられ、事件性はないという。 

 早稲田大学卒業後、新東宝に入社。助監督を務めた後、1963年、NHK入局。脚本家の早坂暁氏(84)(「夢千代日記」)向田邦子氏(「あ・うん」)らとコンビを組み、多くの作品を発表。登場人物の心情を丹念に描き、市井の人々の悲喜を温かく見つめる“深町演出”はお茶の間を魅了した。

 「夢千代日記」はNHK「ドラマ人間模様」として1981年に放送。82年「続 夢千代日記」84年「新 夢千代日記」が制作された3部作。吉永小百合(69)が主演。兵庫県美方郡温泉町(現・新温泉町)を舞台に、母親の胎内にいた時に広島で被爆した夢千代を描き、多くの人の記憶に残る作品になった。

 87年にNHKを退職した後も、多くのテレビドラマや舞台で活躍。2000年、吉永主演の映画「長崎ぶらぶら節」のメガホンを執った。芸術選奨文部大臣賞などを受賞。95年に紫綬褒章、2002年に勲四等旭日小綬章を受章した。

 

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