ウエンツ、7月にミュージカル初主演!節目にはいつもW杯がある

[ 2014年6月22日 08:30 ]

さまざまなポーズと笑顔で話を進めるウエンツ瑛士

 ウエンツ瑛士(28)が7月、「天才執事ジーヴス」(スポーツニッポン新聞社主催)でミュージカルに初主演する。2002年の日韓大会以降、サッカーW杯が開催される年には決まって、歌手、俳優として成長する仕事に巡り合っている。ブラジル大会の今年はミュージカル。さて、どんな進化を感じているのだろうか。

 「天才執事ジーヴス」は、英国の貴族と執事のコンビが魅せるドタバタ劇だ。

 「ドラマとか映画じゃイギリス人の貴族のコメディーって、そんな作品のオファーは来ないじゃないですか。全くの異次元の世界を演じられる。それが凄い」。

 生き生きした表情で、初めてのミュージカルへの挑戦を語る。芝居から急に歌いだすのが、ミュージカルの魅力。すでにその虜(とりこ)だ。

 「なんで歌いだしたのって、観客がちょっと引いちゃうぐらいが楽しい。ずっと観客側だったので“うわっ歌いだしたよ”って感じることもあったんですけど、歌ってみたら全然できる。歌いだしたくてしようがない。このセリフは歌で言いたいなってなるぐらい」

 ウエンツが演じるバーティーは、お人よしでちょっと間抜けな貴族。それを支えるのが、里見浩太朗(77)が演じる切れ者の執事ジーヴス。教会でのコンサートで窮地に陥ったバーティーを、ジーヴスがあっと驚く提案で救う物語だ。

 「スタンドマイクしか経験がないので、動きながら歌えるのが楽しいんです」と、現在は稽古が面白くて仕方がない。それは自身が思う以上に、体調にも表れている。「体を見てくれている整体の先生が“4、5年の中で一番良い”って言っていた。

 稽古に入ってから、体が凄いリラックスして活性化されていると。“先月までは凄い悪かったのに”って言われて、俺、そんなにテレビの仕事が嫌いだったのかなって思った」と笑った。

 W杯イヤーは、ウエンツにとって吉兆の一年だ。小池徹平(28)とのデュオ「WaT」を結成、路上ライブを始めたのが日韓大会の02年。それを告げると、懐かしそうに振り返った。

 「うわあ、思い出した!イングランドのユニホームを着て、ベッカムヘアで路上ライブやってた。サッカーに乗っかってたなあ。まだ多感だった時期で、寝なくても大丈夫だったし、歌もやればできるさ、と調子乗ってましたね」

 そのWaTは、ドイツ大会が開かれた06年、第48回日本レコード大賞新人賞に選ばれた。南アフリカ大会の10年は、初エッセー「できそこないの知」を発売し、文筆業にも進んだ。そしてブラジル大会の14年は初ミュージカルだ。

 今回の仕事で、確実に意識が変わったことがある。「自分から仕事を取りたい」と強く思うようになったことだ。

 「これまでやってきた仕事は、100%頂いているもの。自ら取りに行った仕事ってないんですよね。頂いていることは凄くありがたいし、それが全て。でも、何かを取りにいきたいと思ったのは、自分の人生の中で今回が初めて」

 実は、子役として初めて演技をしたのも、“ドーハの悲劇”により日本が出場を逃した米国大会の94年。「何も分からないうちにこの世界に入って、ありがたいことにいろいろな仕事を頂いてきた。能動的に仕事を取りに行くようになった時に、自分がどう変われるのかなと思う」

 すでにキャリアは25年。記者の「もうベテランですね」の言葉に、敏感に反応した。

 「僕は昔から“大器晩成”と言われてました。小4からテレビに出て、そう言われてちょっとムカついていたんですよ。今となっては、そう言われて良かった」

 これからの俺を見てくれ、そう言わんばかり。自信にあふれた表情だった。

 ◆チケット 「天才執事ジーヴス」は東京・日生劇場で、7月4~13日(8日は休演)。S席9800円、A席6800円、B席3000円。問い合わせはホリプロチケットセンター=(電)03(3490)4949=、ホリプロオンラインチケットまで。

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