岩手県も「美味しんぼ」に苦言「震災がれきは安全確認済み」

[ 2014年5月13日 14:50 ]

 12日発売の小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」掲載の漫画「美味しんぼ」で、震災がれきを受け入れた大阪市内の焼却場近くの住民について、鼻血を出したり、目やのどに不快な症状を訴えたりしていると表現された件について、岩手県が12日、災害廃棄物の安全性を主張した。

 大阪府と大阪市は2013年1月、東日本大震災で発生した岩手県のがれきを受け入れ、計約1万5300トンの処理を同年9月に終えた。「美味しんぼ」では「岐阜環境医学研究所」の所長が、大阪の震災がれき焼却場近くの住民千人を対象にした調査で「鼻血、眼、のどや皮膚などに、不快な症状を訴える人が約800人もあった」と指摘している。

 これを受け岩手県は「当該災害廃棄物については、宮古地区において放射性物質の濃度を測定するなど安全を確認し、運搬、焼却など処理の各過程でも空間放射線量率などを測定し安全を確認しております」と計測をしたうえで安全性を確認したと説明。「その結果各過程の空間放射線量率については全て受け入れの前後で値に変化はなく、安全に処理していることを確認しており、測定結果について、大阪府、大阪市はホームページにて公表しております」と測定結果が公表されていることも加えた。

 大阪府のホームページでは岩手県から受け入れた災害廃棄物、焼却灰の放射性セシウム濃度測定結果を公表。廃棄物は「不検出から8ベクレル/キログラム(基準は100ベクレル/キログラム以下)」、焼却灰は「不検出から21ベクレル//キログラム(基準は2000ベクレル/キログラム以下)」で、ともに基準値を下回っている。

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2014年5月13日のニュース