「ごちそうさん」“源ちゃん”和田正人、主演舞台で脚力発揮

[ 2014年4月19日 06:15 ]

足が速い架空の新選組志士・立川迅助を演じる和田正人

 3月まで放送されたNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」で、ヒロインに思いを寄せる幼なじみの源ちゃん(泉源太)を演じた和田正人(34)の主演舞台が決まった。10月に上演される若手俳優グループ「D―BOYS」の10周年記念公演で、俊足だけがとりえの新選組の志士を演じる。和田は箱根駅伝の復路でエースランナーを務めた経歴の持ち主で、脚力も評価されての抜てきとなった。

 和田が出演するのは、演劇ユニット「Dステ」の「駆けぬける風のように」。演劇集団キャラメルボックスの人気3部作「風を継ぐ者」シリーズを、新たに続編として書き下ろした作品だ。

 主人公は、剣術や学問は苦手だが、足だけはめっぽう速い架空の新選組の志士・立川迅助(たちかわ・じんすけ)。製作側によると、舞台上を駆け回る場面が幾度となく想定されるため、和田の脚力に期待が寄せられる。今でも毎日10キロ以上を走っている和田は「底知れぬ走力を出し尽くしたい」と意気込んでいる。

 脚力以上に脚光を浴びているのが演技力だ。先月29日に放送が終了した「ごちそうさん」では、杏が演じる「め以子」に思いを寄せる幼なじみの源ちゃんを演じた。め以子の夫・悠太郎(東出昌大)からはその関係をたびたび疑われ、嫉妬されるなど、お茶の間に残した印象は大きい。

 今月27日にスタートするTBSドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」への出演も決まっており、製作側は「今、最も勢いのある俳優。脚力も合わせて、立川迅助役に最もふさわしい」と起用理由を説明した。

 和田は日大時代、箱根駅伝に2度出場。いずれも「復路のエース区間」と呼ばれる9区を走った。2年生の時は区間9位、主将として出場した4年生の時は同5位。大学卒業後は実業団の陸上部に入ったが、2年目に廃部となり、競技生活を断念、俳優を目指した。

 俳優として脚光を集めるにつれ、箱根駅伝の復路の元エースという異色の経歴にも注目が集まり始めている。今後も「脚力」を武器に活躍の場を広げそうだ。

 上演は東京・池袋のサンシャイン劇場で10月9日から19日まで。大阪公演も行われる。

 ◆和田 正人(わだ・まさと)1979年(昭54)8月25日、高知県生まれ。日大卒業後、日本電気(NEC)に入社。03年に同社陸上部が廃部となり、俳優を目指す。05年にミュージカル「テニスの王子様」で俳優デビュー。先月、TBSのクイズ番組「オールスター感謝祭」の赤坂5丁目ミニマラソンで、ロンドン五輪男子1万メートルで5位入賞したケニア人のビダン・カロキに次ぐ2位だった。

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