被災者側が朝日新聞に質問状 震災映画の演出めぐる記事

[ 2014年4月4日 20:00 ]

 宮城県南三陸町で撮影された震災ドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」に、被災者への過剰演出があった問題で、この被災者の代理人弁護士は4日、朝日新聞東京本社に対し、問題を報じた記事の一部が事実と異なるとして質問状を送ったことを明らかにした。

 映画では、仮設住宅に暮らす70代女性を、実際には災害ラジオ局のリスナーではないのに、放送を聴いて励まされる被災者として撮影していた。

 質問状によると、朝日新聞は3月5日付朝刊の記事で「女性は映画が評判になるにつれて罪悪感を覚えるようになり、『映画を見た人に申し訳ない』と話しているという」などと報道したが、女性は映画がどのように上映されているか知らず、このような発言もしていないとして、記事訂正の用意があるかなどを質問している。

 朝日新聞社広報部は「記事は確かな取材に基づくものですが、ご質問には真摯に対応します」とコメントした。

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2014年4月4日のニュース