黒木華 かっぽう着が幸運運んだ?「みんな使えばいいのに」

[ 2014年2月18日 05:30 ]

トロフィーを手に笑顔でポーズをとる黒木華

 第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品された映画「小さいおうち」(監督山田洋次)で、最優秀女優賞(銀熊賞)に輝いた黒木華(はる、23)が17日、成田空港着の便で帰国し、同所で会見した。

 昭和初期が舞台で、かっぽう着姿の女中役。「STAP細胞」の作製を発表した研究者の小保方晴子さん(30)やNHK「ごちそうさん」の杏(27)ら、かっぽう着姿の女性が国内外で活躍していることに「ラッキーアイテムなのかな」と笑顔を見せた。劇中で着たかっぽう着は、撮影終了後に自宅へ持ち帰って愛用しているそうで「料理などの際に着ています。おなかも冷えないし、服も濡れず、凄く便利。みんな使えばいいのに」と機能性の高さをアピールした。

 謙虚な性格や“平安美人”的な顔立ちから、山田監督らに「今ドキの女性じゃない」と言われたことに「普通に今ドキですよ。でも監督にそう思われたことで、今回の役をやることができたので“やったぁ!”という気持ち」と笑った。

 約2・4キロの純銀製トロフィーを握りしめ「手に持つと凄く重い。賞を頂いた実感が湧きますね」と受賞の感慨を新たにした。大きな目標の一つだった海外作品への出演も「ちょっとだけですが」と現実味を持って考え始めた。「夢の中でしか見られなかった舞台を目の前で見ましたから。機会があれば頑張りたい。でも英語も話せないし勉強しなきゃ」と目を輝かせた。

 ≪昭和初期モデル再現≫劇中のかっぽう着は映画のために作った。現在主流のものより着丈が30センチほど長く、くるぶしの上まで隠れる。劇中衣装担当の松竹・松田和夫氏は「当時は、丈が長くないと下の着物が汚れてしまう」と説明。首回りのV字形は「着物を着た際に襟元がきれいに見えるため」で、現在は“コの字形”が多いという。「あの子は日本的だから、よく似合う」と絶賛した。ちなみに、かっぽう着をデザインしたのはドイツ在住で日独ハーフの女性スタッフ。女性の母国のベルリン映画祭で黒木が脚光を浴びたことに、関係者たちも驚いている。

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