新垣氏 佐村河内氏は「譜面書けない」 出会いも創作

[ 2014年2月6日 20:11 ]

佐村河内氏が写して書いたという譜面を手に説明する新垣隆氏

 聴力を失った作曲家で「現代のベートーベン」と呼ばれる佐村河内守(さむらごうち・まもる)氏(50)が、実際は曲作りをしていなかった問題で、18年間にわたってゴーストライターを務めていたと公表した桐朋学園大非常勤講師の新垣隆氏(43)が6日、都内のホテルで謝罪会見をした。

 2人の出会いは18年前。「彼とは知人を介して知り合った。彼が映画の音楽を担当することになり、オーケストラ音楽を作れる人を探してほしいということで、私のところに連絡がきた」。佐村河内氏が注目されるきっかけとなった01年発売のゲームソフト「鬼武者」の解説書には「佐村河内氏が長野でたまたま新垣氏のコンサートを聴きに行ったのが出会い」と書かれているが「あれはフィクションです」。

 当初は「アシスタントとして映画音楽を作るためのスタッフの一人として問題を感じていなかった。それがある時期から“自分は耳が聞こえないんだ”という態度を世間に取り出して、彼の名前で私が書いた曲が発表されることは非常に問題があると思うようになった」。しかし、その後も書き続けた。「昨年5月にピアノ曲を提出した時に、もうこれ以上はできないと思った。そこから7月に直接やり続けることはできない、やりたくないと伝えた」。

 最後に会ったのは昨年12月15日。「12月にもう一度(公表することを)要求しましたが、それはうまくいきませんでした」。佐村河内氏の楽曲ほぼ全てを新垣氏が制作。真実の佐村河内氏は「譜面は書けません。(ピアノ演奏も)初歩的なピアノの技術のみ。実質的にはプロデューサーであった」という。テレビのドキュメンタリー番組では楽曲を作り出すために苦悩する姿なども映し出されているが、「彼がどのような気持ちであのようなシーンを撮らせたのか、私にはわかりませんが、(演技だと)私は思います」と話した。

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2014年2月6日のニュース