ZARD「負けないで」英語教科書に!坂井さん直筆歌詞も掲載

[ 2014年2月6日 05:30 ]

「負けないで」のエピソードが収録された三省堂発行の英語の教科書「MY WAY…」表紙

 ZARDの代表曲「負けないで」が高校英語の教科書の題材になる。4月から全国約400校が採用。曲の誕生にまつわるエピソードや、阪神淡路大震災、東日本大震災が起きた際に国民を励ました応援歌として紹介される。故坂井泉水さん(享年40)の直筆歌詞も掲載し、「ことばの力」「音楽の力」を学ばせる狙いだ。

 教科書は高2用の三省堂「MY WAY English Communication 2」。第7章に「An Encouraging Song(勇気づける歌)」として「負けないで」にまつわる英文が掲載される。

 07年に死去した坂井さんが何度も書き直しながら完成させた歌詞は直筆で掲載。いかにことばにこだわって歌詞を書いていたかを伝えている。

 冒頭から「Sakai became famous as a singer in the early 1990s」と記し、坂井さんが90年代初めに有名になった経歴を紹介。支持を得た理由の一つが魅力的な歌詞だったとし「I have always treasured words from the bottom of my heart」(私はいつも心の底からことばを大切にしている)という生前の言葉も記述。そして「負けないで」は「頑張れ!」というメッセージが誠実なことばで表され、人々を励ましたいという願いから生まれたと結んでいる。

 また、95年1月の阪神淡路大震災や11年3月の東日本大震災の際には国民を励ましたエピソードを。さらに、94年の選抜高校野球大会の行進曲に採用されたことも英文にしている。

 発行元の三省堂は、「負けないで」の持つ「ことばの力」に着目したとし「ことばそのものが持っている大きな計り知れない“魔法の力”に気づいてもらい、多感で悩み多い高校時代を強く乗り切っていってもらいたい」と説明している。

 6日は坂井さんの誕生日。生きていれば47歳だった。

 所属レコード会社は、5月27日に東京都新宿区の日本青年館でフィルムコンサートを開催する。大阪では同25日に行う。

 ◇ZARD 坂井泉水さんをボーカルとするユニットとして91年デビュー。「揺れる想い」などヒット曲を連発。B’zや大黒摩季らメディアへの露出が極端に少ないアーティストとともに「ビーイング系」と呼ばれた。坂井さんは06年から子宮頸(けい)がんで闘病生活を送り、入院先の病院のスロープから転落、07年5月27日に脳挫傷のため死去した。

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