渋谷のカリスマ「WHITE JAM」メジャーデビュー!

[ 2013年12月27日 07:31 ]

渋谷でカリスマ的な人気を誇る「WHITE JAM」(左から)ニッキ、ガシマ、シロセ

 元ホームレス、元ニート、元子役という3人で結成した異色ユニットがメジャーデビューする。東京・渋谷の音楽シーンでカリスマ的人気を誇る「WHITE JAM」。音楽は単なる「遊ぶための口実」で、ファンとの直接交流が活動のベース。ファン宅への家庭訪問をはじめ、夏合宿や宝探しなど奇抜な活動をしながら、実体験を基にした“マジな歌”を作り続けている。

 シンガーのシロセは元ホームレス、ニッキは元子役、ラッパーのガシマは元ニート。いずれも26歳で、渋谷周辺に住む。11年に結成以来、渋谷を拠点にインディーズシーンを盛り上げてきた。「ニューヨークのように、渋谷を誰もが憧れる場所にしたい」(シロセ)と、デカイ野望を持ってメジャーデビューする。

 彼らにとって、音楽は「みんなと遊ぶための口実」。曲を作るために遊び、遊ぶために曲を作る。シロセを中心に渋谷に集まる音楽仲間全体を「シロセ塾」、ファンを「塾生」と呼ぶ。イベントはいつも塾生と一緒に遊ぶ「ファン参加型」。塾生200人と夏合宿をしたり、渋谷の街を舞台に宝探しのイベントを開いたり、ファンの家を家庭訪問したりと、いわゆる“ガチな交流”をしている。

 「幸せを共有したい」というこれらの活動は制作活動とリンクする。夏合宿では塾生が参加し、詞を書き、打楽器で音を入れ、コーラスも歌った。宝探しでは「ない答えのヒント」という曲を作り、参加した200人と一緒にライブハウスで即席で収録。音が割れているなど、臨場感たっぷりに仕上がった。同曲はデビューシングルのカップリングに収録する。

 曲作りのために行う実体験は、能動的に行う“自家発電型”。今夏、シロセは突然整形した。「暇だったんで“整形しよう”っていじってみたんですよ。鼻に注射を打って整形したら、外国人みたいにデカくなって」と笑いながら振り返る。すでに鼻は元通りだが、その時に書いたのが「整形ソング」。毒々しい曲名だが「人は外見じゃない、中身だ」と主張するメッセージソングだ。

 1月22日に発売するデビュー曲「Valentine」は“口実”が題材。バレンタインデーがテーマの曲で、シロセは「バレンタインは最高の口実。チョコをもらったら、3月14日にまた会えるんですから」と持論を語る。CDのジャケットには「2月13日アケトケ」と書かれている。塾生と会い、また新しい曲が生まれる日になりそうだ。

 ≪聖子らにも楽曲提供≫制作能力にたけた3人は、名だたる歌手に楽曲を提供している。大みそかのNHK紅白歌合戦で松田聖子(51)とクリス・ハート(29)が歌う「夢がさめて」は、シロセが作詞作曲した。3人は、山下智久(28)、東方神起、AAAらにも提供している。ユニークな活動をする3人は大みそかには、画期的な「年の越し方」を考える「行く年振る腰」という番組をユーストリームで生配信する。

 ◆WHITE JAM(ホワイト・ジャム) 11年3月3日に本格的に活動を開始。今年6月に発表したインディーズアルバムの収録曲「ウソツキ」は、ユーチューブで100万回再生を記録。シロセは京都、ガシマは兵庫、ニッキは大阪と、3人とも関西出身。シロセは上京時など約2年間のホームレス生活を経験。ニッキは子役時代に北島三郎の舞台に立ったこともある。

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2013年12月27日のニュース