天野祐吉さんと笑顔で別れ 松山の子規記念館に200人集まる

[ 2013年12月23日 16:07 ]

追悼集会の座談会で、天野祐吉さんの思い出を語る竹田美喜さん(左端)ら=23日、松山市立子規記念博物館

 俳人正岡子規の功績を伝える松山市立子規記念博物館の名誉館長で、10月に80歳で亡くなったコラムニスト天野祐吉さんを追悼する集会が23日、同館講堂で開かれた。気さくで魅力的な人柄をしのぶエピソードが紹介され、参加した約200人には笑顔もあふれた。

 中学、高校時代を松山市で過ごした天野さんは2002年に館長に就任し、市民が気軽に楽しめる寄席や俳句教室を始めた。07年から名誉館長を務めた。

 座談会で前松山市長の中村時広愛媛県知事は、天野さんが給与について一切聞かずに館長を引き受けた話を披露し、会場の笑いを誘った。現館長の竹田美喜さん(67)は「人の言葉の魅力を引き出す力を持っていた」と故人を惜しんだ。

 集会の最後、参加者は天野さんに贈る言葉を短冊に書いた。松山市の美容師武知清さん(53)は「ありがとう」と記した。「何十年も前から松山を訪れた時を利用して店に通ってくれた。何時間話しても飽きない人だった」と話した。

 天野さんは1979年に雑誌「広告批評」を創刊し、人気を博した。

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2013年12月23日のニュース