池上彰氏 新年初解説は中東問題 大江アナと“過酷取材”を敢行

[ 2013年12月22日 10:30 ]

中東を取材したジャーナリストの池上彰氏とテレビ東京の大江麻理子アナウンサー(C)テレビ東京

 ジャーナリストの池上彰氏(63)が最新の取材映像から来年の世界情勢を読み解くテレビ東京「池上彰の2014 世界を見に行く~緊迫したニュース現場から池上解説~」が1月3日午後6時半から放送される。全国放送されるテレビ番組の中で、池上氏の新年初解説となる。

 来年も世界情勢は中東を中心に動き、焦点はアメリカ、イラン、イスラエル、サウジアラビアの4カ国。池上氏と同局・大江麻理子アナウンサー(35)が中東取材を敢行。アメリカとイランの急接近で複雑化する中東をめぐる思惑などを明解にひも解く。

 2人はヨルダンのザータリ・シリア難民キャンプを訪れ、1年前に出会った難民女性と衝撃的な再会を果たし、内戦の長期化を目の当たりに。また、池上氏はヨルダンから陸路、イスラエルに入国し、パレスチナ自治区ガザ地区へと向かう。そこはガレキと化した建物と下水があふれる町が…。深刻な医療問題をはじめ今の中東が抱える問題を、難民経済学を軸に独自の視点で切り込む。

 中東から戻った池上氏は「最もお伝えしたいのは、パレスチナ自治区のガザです。ミサイル攻撃でガレキと化した建物や橋が放置されたままの町。下水道が整備されていないため、雨が降ると車も人も通れません。すさまじい悪臭が立ち込めていました。ガザには、イスラム過激派のハマスが支配する地区があり、時と場合によっては極めて危険な状況になります。今回、運よく取材できて、そこで中東問題の厳しい現状を伝えることができました」と“過酷な取材”を振り返る。

 1年ぶりにザータリ難民キャンプを訪れた大江アナは「今回は2度目の訪問だったこともあり、より深く人々の思いを取材することができたと思います。一度、争いが起こると、それによって受けた心の傷はなかなか癒えず、受け継がれていくことも分かりました。年の初めに2014年の大きなテーマになりそうな出来事をチェックするとともに『人間とは?平和とは?』を考えるひとときにしていただければ幸いです」と視聴者にメッセージ。

 福田裕昭プロデューサーは「池上さんが行くところではいつも何かが起こります。今回もその何かが起こりました。『これが現実なのか』と叫びたくなるような取材でした。2014年は平和の年なのか?戦争の年なのか?その答えを求めて、大挙して中東へ向かいました。取材を材料に2014年の世界が見えてくる番組に仕上げます」と意気込んでいる。

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2013年12月22日のニュース