長澤まさみ、ドSに豹変!ギャップ楽しい舞台「ライクドロシー」

[ 2013年11月14日 17:00 ]

舞台「ライクドロシー」の1場面(左から)塚地武雅、長澤まさみ(撮影:板橋淳一)

 女優の長澤まさみ(26)が2度目の舞台に奮闘している。上演中のファンタジックコメディー「ライクドロシー」(東京・本多劇場)で、かわいらしくも男勝りな一面もあるヒロインを熱演。場内に笑いを巻き起こしている。

 物語は、3人の脱獄囚(高橋一生、片桐仁、塚地武雅)が流れ着いた、とある島の浜辺からスタート。長澤が演じるのは、島の市長(銀粉蝶)に仕える召使いマッツ。彼女は3人を、島の芸術祭に訪れた詩人、彫刻家、音楽家として市長の家に招く。そこには、マッツの魂胆があった…。

 脚本・演出は劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」を主宰する倉持裕氏(41)。2004年に岸田國士戯曲賞を受賞した「ワンマン・ショー」は不条理劇の色が濃かったが、近年は三宅弘城(45)を主演に「鎌塚氏、放り投げる」(11年、ヒロイン ・ともさかりえ)「鎌塚氏、すくい上げる」(12年、ヒロイン・満島ひかり)が高く評価され、コメディー作家として“開花”。「LIFE!~人生に捧げるコント~」(NHK)に脚本参加、活躍の場をテレビにも広げている。

 今回はタイトル通り、少女ドロシーを描く「オズの魔法使い」を下敷きに、絵本のような世界を展開。マッツの素性や目的が徐々に明らかになるストーリー運びで、観客を離さない。

 長澤は髪を赤く染め、エキセントリックな女性作家を演じた初舞台「クレイジーハニー」(脚本・演出=本谷有希子、11年8月)から、今度は笑いの要素もたっぷり。召使いの丁寧な口調から一転“上から目線のドSキャラ”に時折、豹変(ひょうへん)し、脱獄囚3人をこき使う。愛くるしい容姿とのギャップが楽しい。

 初日を前に、長澤は「すごく明るくて、かわいらしいポップなコメディー作品です。今回、私は自由奔放に周りを好き勝手に巻き込む、しかし実はとても勇敢な女の子を演じます。本多劇場(386席)は以前からお客様との距離感がいいなぁと思っていました。2回目の舞台で緊張しますが、観に来てくださった方々が楽しんで帰れるように頑張ります。笑えるシーンの多い作品なので、笑っていただければ、うれしいです」とコメントした。

 長澤をはじめ、客席のウケは上々。お笑いコンビ「ドランクドラゴン」塚地はイジられ役で、本職通りの実力を発揮。ナイーブな青年役のイメージが強い高橋演じる詩人は車オタクの設定。彼が読む「詩」はツボにハマると爆笑もの。

 ほかの共演は川口覚、竹口龍茶、吉川純広。東京公演は24日まで。地方公演の日程は以下の通り。

静岡公演:11月26日(火)=浜松市教育文化会館
愛知公演:11月27日(水)28日(木)=刈谷市総合文化センター・大ホール
大阪公演:11月30日(土)12月1日(日)=サンケイホールブリーぜ
島根公演:12月3日(火)=島根県民会館大ホール
広島公演:12月5日(木)=アステールプラザ大ホール
福岡公演:12月7日(土)=キャナルシティ劇場

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