NHK、可視化の特集で取り調べ映像を放送

[ 2013年9月24日 20:57 ]

 裁判に証拠提出された取り調べの録画映像をNHKに提供した佐田元真己弁護士について大阪地検が懲戒請求した問題に絡み、NHKは24日、放送を一時延期していた「取り調べの可視化」がテーマの「クローズアップ現代」を総合テレビで放送した。

 番組では、傷害致死罪で起訴された男性の取り調べを録画した実際の映像を取り上げ、検察官や男性の姿にモザイクを掛けて、音声を変えた状態で放送した。

 NHK広報局は「可視化をめぐる議論が重要なテーマと考え、放送した。取り調べ映像は法廷で公開されたもので、無罪が確定した男性の了解を得た上で、当事者のプライバシーに配慮して使用した」と説明している。

 NHK大阪放送局は4月5日、この男性の取り調べ映像を関西ローカルの情報番組で放送。同15日の全国放送の「クローズアップ現代」でも同様に可視化の特集を予定していたが、「さらに取材を深める必要がある」として放送を延期した。

 大阪地検は5月、裁判で証拠となった映像をNHKに提供した行為は刑事訴訟法が禁じる証拠の目的外使用に当たるとして、佐田元弁護士が所属する大阪弁護士会に懲戒請求した。

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2013年9月24日のニュース