倍返しは「加倍奉還」 中国でも半沢直樹人気 海賊版DVDも

[ 2013年9月19日 18:41 ]

 高視聴率で話題のTBS系の連続テレビドラマ「半沢直樹」が、中国でも注目を集めている。大銀行を舞台に、主人公が逆境に立ち向かう姿が共感を呼んだ。堺雅人さん演じる主人公の決めぜりふ「やられたらやり返す。倍返しだ!」は、中国語で「以牙還牙。加倍奉還(歯には歯を。倍にしてお返しする)」と訳され、ファンの間で定着している。

 中国では正式には放映されていないが、日本と同じくインターネット上で無料動画が流れ、海賊版DVDも売れている。

 無料動画サイトでは毎週、同ドラマの放送翌日あたりから、中国語の字幕付きで動画が流れ始める。あるサイトの人気ランキングでは、中国のドラマに混じって上位に入った。

 上海市内のDVD販売店では、店員が商品の補充に追われている。TBS側は「動画は違法で、DVDも海賊版だ」と指摘するが、野放しで人気が広がっている状態だ。

 さまざまな圧力やピンチを切り抜けるストーリーに、中国のネット上では「日本人の粘り強い精神力を見た」との称賛も。有力経済紙、経済観察報は「日本企業の仕事のやり方や、日本人と企業の密接なつながりが描かれている」と紹介した。

 ドラマは銀行内の不正も描いている。上海市の会社員は「中国の大手国有銀行も同じような問題があるはず。でも検閲があるからこんなドラマはつくれない。そこが人気の理由だ」と話した。(共同)

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2013年9月19日のニュース