宮崎監督今後は?「町工場の親父でいたい」

[ 2013年9月7日 06:00 ]

報道陣の質問に眼鏡をはずして答える宮崎駿監督

宮崎駿監督引退会見

 【宮崎駿監督一問一答】
 ――当面は休息?何をしたい?

 僕の休みは、他人から見ると休みじゃないらしいが(笑い)。東山道を歩いて、京都まで行けたら。夢見てますが、実現不可能と思う

 ――今後、世界にメッセージを発信していくことは?

 文化人にはなりたくない。町工場の親父でいたい。発信など考えられない

 ――監督になって良かったと思うこと

 一度もない。初めから演出や監督をしようと思っていた人間でない。アニメーターになって良かったことはある。風の表現、水の処理、光の差し方…うまく描けると2、3日は幸せだった

 ――これまでの仕事の達成感は?

 その総括はしていない。たどり着いたところは、たどり着いたと思っている

 ――描いてきた作品に通じるメッセージ

 子供たちに、この世は生きるに値すると伝えなければと思っていた。それは今も変わらない

 ――思い入れのある作品

 とげのように残っているのは「ハウル(の動く城)」。ゲームの世界をドラマにしようと本当に格闘した。スタートが間違っていたのかな

 ――ジブリを立ち上げてから日本社会はどう変わった?

 創設時(85年)は日本が浮かれていたころ。経済はいいが、心の方はどうだ?と思い作ってきた。ナウシカ、ラピュタ、魔女、トトロ…その後、バブル崩壊やソ連崩壊など歴史が動いた。ジタバタしながら、もののけ姫を作った。風立ちぬまでズルズルと来た感じ

 ――「風立ちぬ」を作り終えて

 いろんなセクションの人と、円満な気持ちで終わることができた。普通はもっとギスギスして終わるけど。良い感じで終われて良かった

 ――健康状態に問題はない?

 いろいろと問題はあります。(周囲に検査など)いろいろやらされるが、従ってればなんとかなるのでは。今、健康か?1本作るとヨレヨレになる 

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2013年9月7日のニュース