JTBが音楽業界に参入 第1弾は「タビカレガールズ」

[ 2013年9月5日 06:00 ]

JTBミュージックの第1弾アーティストとしてデビューする「タビカレガールズ」。左から、渡部優衣、鷲見真美、楠田亜衣奈、西森梨花、山口立花子

 旅行業最大手のJTBグループが音楽業界に新規参入する。音楽コンテンツの企画、制作、プロデュースを手掛ける音楽レーベル「JTBミュージック」を9日に設立。音楽を活用した観光、地域振興の推進を図る。

 JTBグループの「JTBコミュニケーションズ」が運営。同社は声優の事務所を運営しており、イベントの企画・制作などのノウハウを持つ。それを生かし、観光と音楽を組み合わせた事業を展開していく。

 なぜ今、JTBが音楽業界に進出するのか。事業責任者の伊藤嘉章氏(47)は「旅に付きものの観光や地域振興に音楽は効果的。日本が元気を取り戻してきた今こそ、JTBとして地方活性化に貢献できるやり方を模索した」と説明。さらに「ご当地ソングの制作や、ご当地アイドルの育成も予定している」と今後の展望を明かした。

 第1弾でデビューするのは、女性5人組「タビカレガールズ」。「タビカレ」とは観光庁が今年立ち上げた、新しい観光地づくりの取り組みを応援するプロジェクト。全国78の新たな観光地の魅力を伝えることが目的で、5人はそのPRユニットとして活動する。

 メンバーはいずれも声優。渡部優衣(24)は東京スカイツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」の声を担当、楠田亜衣奈(24)は人気アニメ「ラブライブ!」に出演するなど、若手屈指の人気声優で結成した。タビカレ事業PRソング「君に伝われ!Wonderful Japan!」で11月6日にCDデビューする。

 10月24日に東京・丸の内に期間限定でオープンする「タビカレカフェ」でお披露目される予定。渡部は「小さい頃からスポーツが得意。スポーツを中心に各地の楽しさや魅力をどんどん発信していきたいです」と意気込み。レーベル担当者は「自治体からの要望があれば、観光地を盛り上げるために全国に歌いに行きます」と話している。

 ▽JTB(ジェイティービー) 63年、日本交通公社として創業。01年に社名をJTBに変更。グループ会社は約150。旅行、ホテル、出版など多方面に業務を展開しており、グループ全体の13年度の売り上げは1兆2354億円。来春卒業予定の大学生の就職企業人気ランキングで、文系部門で6年連続となる1位(マイナビ調べ)。

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2013年9月5日のニュース