“通天閣の歌姫”叶麗子 通天閣劇場閉館にしんみり

[ 2013年6月28日 08:44 ]

通天閣劇場での残り少ないステージに目をうるませる叶麗子

 “通天閣の歌姫”と呼ばれる歌手の叶麗子(年齢非公表)が27日、今月末で閉館となる大阪・通天閣劇場で開かれた無料コンサートに出演した。「私の中ではずっと、この通天閣劇場の灯は消えません。みなさんも忘れないで」と訴えた。

 1989年1月から24年半、同劇場で歌い続けた叶は開演前に「寂しいけど、舞台に立てて幸せ」と複雑な笑顔を見せた。デビュー曲「通天閣人情」の発売イベントを開いたのは90年4月28日。「当時が鮮明によみがえります」としみじみ語った。

 劇場閉鎖後、7月12日からはお化け屋敷として利用される。叶は「お化けに変装して歌たろかしら」と言って笑わせ、「まだ諦めてない。署名活動を続け、いつか劇場やライブハウスとして復活させたい」と力強く語った。「それまでは年に1回でもいいから、新世界で歌える場所を探したい」と、街への愛着も見せた。

 コンサート中には、「きょうは泣かない、笑顔と決めてきた」と宣言するも、ファンの温かい声援に目をうるませる場面もあった。同劇場での歌謡ショーは28日が最後。叶も出演する。

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