NYで「乱」上映会 仲代達矢、黒沢監督との秘話明かす

[ 2013年6月16日 15:35 ]

15日、米ニューヨークの映像博物館で語る仲代達矢

 米ニューヨークの「映像博物館」で15日、シェークスピアの悲劇「リア王」を翻案した映画「乱」(黒沢明監督、1985年)の上映会が開かれた。主演した仲代達矢(80)が駆け付け、撮影の裏話を明かしたり役者人生を振り返ったりして映画ファンと交流した。

 「乱」は、仲代演じる戦国時代の武将が、家督を譲った長男らから裏切られ、非業の死を遂げるストーリー。仲代も客席で鑑賞した。

 仲代は城が燃えるシーンについて、城の製作費が約4億円に上ったため「黒沢さんは私に『(撮影の際)絶対転ぶなよ。ひと転び4億円だぞ』と(念を押した)」と明かし、笑いを誘った。

 また「黒沢さんは(自分より)三船敏郎さんとのコンビ(の方)がもっと素晴らしかったんだろう」と振り返り、謙そんする一幕も。

 仲代は「シナリオ、撮影、俳優、照明の全部が大好きなのは、私を発掘してくれた小林正樹監督とコンビを組んだ映画『切腹』(62年)だ」とも述べた。(共同)

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2013年6月16日のニュース