元SDN大堀恵 夫と大げんかしてまで立候補した人妻の思いとは

[ 2013年5月14日 11:10 ]

夜景をバックにつややかな表情を浮かべる大堀恵

 元AKB48、元SDN48のタレント・大堀恵(29)が選抜総選挙(6月8日、日産スタジアム)に挑む。今年1月1日に脚本家の金沢達也氏(41)と結婚したばかり。「恋愛禁止」をルールとするグループのイベントで人妻がどこまで戦えるか注目される中、夫と大げんかしてまで立候補した思いを赤裸々に語った。

 ――立候補に至るまで紆余(うよ)曲折があったそうですね?

 「私は結婚している身なので、彼女たちと同じステージに上がるのは失礼なことではないかと考えました。旦那さまに相談したら“やめなさい。君が出る場ではありません”とばっさり切られて“そうですよね”と1回は引っ込みました。でも、なんだか悔しかったんです」

 ――諦めきれなかった?

 「卒業してからあらためて、AKBが好きだと思うことが多々あったんです。もう一度あのステージに立てるかもしれないと考えると、どうしても自分の気持ちを抑えることができませんでした。それで、ブログでファンの方に“皆さんに相談があります”と意見を求めました。思った以上にたくさんの方がコメントをくださって、それらを全部読みました」

 ――印象に残ったコメントは?

 「結婚して1年という女性が“初めまして。ニュースで知って、このブログに来ました。私は大堀さんに頑張ってもらいたいです”と書いてくれました。それを読んで、私のファンでもない人妻の方が私と一緒に夢を見てくれるんだと思い、背中を押された気がしたんです」

 ――それでどうしました?

 「旦那さまに“考え直してほしいです”と言いました。でも、やはり旦那さまは“君が出る場ではない”と言ってダメだったんです。だから、けんかになって、言い合いもしました。結婚してから小さなけんかはあったんですけど、仕事が絡んだ大きなけんかはその時が初めてだったので、私は大泣きしましたし、1度は実家に帰りました」

 ――それは深刻な事態に陥りましたね?

 「どうにかして出たいという気持ちが強かったんです。だから、旦那さまにもう一度“私はAKBが大好きです。あなたに迷惑をかけないように最善を尽くすから出馬させてください”と頼みました。旦那さまから“AKBという日本一の城に挑むために君は何か武器を持っているのか?”と問われたので“私は人妻として、彼女たちにはないものを持っています。人妻の方の夢を背負って戦えるのは私しかいません”と答えました」

 ――そしたら旦那さまは?

 「“分かりました”と言ってくれました。私のブログに寄せられたコメントも全部読んでくれていたみたいです。最後は“何があっても君にはこの小さな城がある。いつでも帰ってくることができる。戦ってください”と温かく背中を押してくれました」

 ――「AKBを取るか家庭を取るか」という葛藤があったのですね?

 「本当にそうでしたね。最近はありがたいことにお仕事が充実しているんですけど、家に帰れば家庭のことをやらなくちゃいけません。ご飯を作って、後片付けをして、洗濯をして、お掃除をして…。それをおろそかにしたくないという気持ちがあります。仕事と家庭の両立ができるかというのも今回の勝負の一つです」

 ――けんかして家を飛び出したということは一瞬「家庭」より「AKB」に気持ちが傾いたということですよね?

 「そうですね。旦那さまによると、私はすぐに“私は私”と主張するらしいんです。今回、けんかして仲直りした後“そういうのは君の良いところでもあるけれど、結婚したのだから、偏らないで冷静に判断すべきです”と言われました。でも、青春を過ごしたAKB、SDNの7年間というのは大きいんです。結婚してからはまだ4カ月なので、どうしてもそちらに気持ちが行ってしまいます」

 ――それほどAKBに魅力があるということですね?

 「AKBのあの劇場に勝るものはないですね。私は最年長だったので“ババァ”とか呼ばれていたんですけど、あのステージに立った時だけはアイドルになれました。キラキラになれるんですよ。その快感が忘れられません。今でも、つらい時やグッと力を入れたい時はあの頃のDVDを見ているんです」

 ――もっと大きなステージも経験していますが、やはり秋葉原のあの劇場がいい?

 「あの劇場の空気感に勝てるものはないです」

 ――総選挙で良い成績を残せばまたAKBの一員として劇場に立てる可能性も出てきますね?

 「AKBを始めた頃、秋元先生に“大堀は結婚して赤ちゃんをおんぶしてあのステージに立ちなさいよ”と言ってもらったんです。秋元先生はそこまで私たちの人生を考えてくれているんだと思ってうれしかったです。今回も秋元先生やファンの方々が人妻の私を受け入れてくれなければ、こうやってここにいないわけですから、感謝しています」

 ――それでは最後にファンに向けて一言お願いします。

 「もしかしたら、選挙の後、人妻として、彼女たちと同じステージに立たせていただけるかもしれません。“それはおかしい”という意見があるかもしれませんけど、重要なのは、どれだけAKBのことが好きか、どれだけファンを大切にしているかだと思うんです。私が参戦して、着火剤として彼女たちに火を付けられればいいと思っています」

 ◆大堀 恵(おおほり・めぐみ)1983年(昭58)8月25日生まれの29歳。千葉県出身。2006年2月、第2期AKB48追加メンバーオーディションに合格、同4月からチームKのメンバーとして活動。09年10月、SDN48に移籍。12年1月からBSジャパンのバラエティー番組「ギルガメッシュLIGHT」にレギュラー出演するなどタレントとしても活躍。同3月のSDN最終公演で卒業。愛称・めーたん。

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